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SAO編−白百合の刃−
SAO5−不器用とお節介
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キリカまで……」
「いや、アスナの言った通りだよ。絶対になんかあるでしょ? 例えば、盾を外して俺カッコイイぜ! 的なわざわざ負担をかけて、モテるためだとか」
「そんなんじゃないからな」
「そうでしょ。なら、なんのために盾なしなのかな?」
「うぐっ……」

 言わないってことは、あんまり言いたない内容なのか? 気になるけど、スキルの詮索はここまでにしよう。これ以上はマナー違反だ。
 ふと視線をアスナに移すと、彼女は時計を見て目を丸くしていた。

「わ、もう三時だ。遅くなっちゃったけどお昼にしましょうか」
「なにっ」

 途端に色めき立つキリト。あーあれか、手作り料理と言うお弁当タイムね。手作りお弁当なんて兄にとっては滅多にないから、嬉しいんだろうな……。昨日の料理美味しかったし、アスナは美人だから喜ぶのも無理ないかも。ちょっとムカつくけどよかったわね、兄。

「私達もお弁当食べよっか?」
「正確には私が作ったお弁当よ。貴女はパンだけでしょ?」
「細かいこと気にしない! それにストロングスの件もあるし食べてもいいじゃない」
「小さい女ね」
「だったら巻き込んだ件に謝罪を要求する」
「なんのことかしら? ストロングスの件については思っていた通りのことを私に言わせたのでしょ?」
「思ってもないし、自分は何も関係ないような言い方駄目!」

 やっぱりドウセツにはそれ相応の対価とか必要だと思った。後払いになるから、ドウセツのお弁当食べたい。つか、それで済むんだから別にいいでしょ。本当だったら、もっと無茶な要求をするんだから。

「仕方ないわね……」
「なんで私がわがまま言っているような感じになっているの」

 ドウセツはため息をつくと、渋々メニューを開いて小さいバスケットを出現させた。
 ドウセツが作ったお弁当。朝食のスクランブルエッグが美味しかったから、昼食の時間楽しみにしていたんだよね。
 しかも……。

「はい」
「ありがとう。いただきます」

 ドウセツから手渡せたのは、角が丸くなった三角系の形にしたおにぎり。
 このファンタジーな世界でお米と言うものは大変貴重な食料で滅多に手に入らないようになっている。ドウセツはなんと、貴重なお米をたくさん持っているのだ。
 なんでも、一時期お米の大量生産されていた時にほぼ全財産を払って衝動買いしたそうだ。ドウセツがそんなに米が好きだったのは意外なんだけど、今にとっては、とてもありがたいことである。だって、この世界、日本食がほとんどないもの。こうして、米を食べられることを感謝して、おにぎりにかぶりついた。

「うん、美味しい!」

 懐かしい米の食感、噛むことによって素材の甘さ、そして具は粒々していてちょっとピリッとくる辛さ。まるで明太子の似た味が
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