第3章 襲撃
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俺はその時何と言ったかは分からないけど、一人で抱え込むより少数でもいいから誰かに打ち明けた方がいいんじゃないか?ビオレさんやバナードだったら必ず力になってくれる筈だぜ」
そう言うとさっきの鋭い眼差しは何処に行ったのか、耳が垂れて怒られた猫のような顔をするレオ。
「だ、だがあやつらは口うるさくての………」
「いや、まあ確かに………」
バナードはともかくビオレさんには長々と説教を受けたばかりだ。
よくもまああんなに長く話せるものだ………
「それにまだワシ自身も………」
「レオ?」
そんなレオに本気で心配になってきた。
かなり深刻な事を自分だけで背負っているのでは無いのか………?
「レオ、話たく無いならまだ良い。だけど一人で背負うな。重い話なら尚更だ。一人で出来る事は限られてる。一人で出来ない事も2、3人ならまた………」
「しかし………」
「レオ、1+1は?」
「ワシをバカにしているのか?当然2であろう」
「そう、1+1は2だ。それは俺達も一緒だろ?1+1は2で、1人よりも2人の方が良いに決まってる」
「………しかしそれでもワシ自身の気持ちが決まらんのだ。もしかしたら杞憂に終わるかもしれるのだがらな」
そう言って再び空に視線を向ける。
まるで空から何かが降ってくる予知している様だった。
「そうか………だけど無理はしないでくれ………」
「ああ。………ありがとうレイジ、少しワシの気分も楽になった、話せて良かったぞ………」
そう言って笑顔を見せるレオにちょっとドキッと来てしまった。
いつも威厳のあるレオがこんな弱々しい場面を見せたのは初めてだったからだ。
「………まあまた何かあったら気軽に話して………何だ………?」
バサバサと音がし、おかしいと思い空を見上げた。
すると空には大きな翼を持った人の姿をした何かがゆっくりと降りてきた。
大きな翼に筋肉質な身体。身長は俺の1.5倍程大きく、2mは超えているだろう。
なにより異質なのは太い手足にある鋭い爪、そしてライオンの顔。
「何だお前………」
丸腰なレオを庇うように立ち、腰に掛けていた飯綱に手を添える。
「シンケンハドコダ………」
「神剣って………レオの使ってるグランヴェールだっけ………?」
「何故貴様神剣を………」
「ドコニアル!!!」
そう言って大きな爪を俺とレオに向かって突いて来た。
「レオ!!」
レオを突き飛ばし、鞘で突きを受け止める。
「ぐっ!?やっぱりでかい分、力が………」
多少はその場で耐えたが耐え切れず、バックステップしながら何とか受け流した。
「レイジ、大丈夫か!?」
そんな俺に寄ってくるレオ、突き飛ばしたおかげで難を逃れられたが、
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