プロローグ
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突然だがオレは転生者だ。
死因は殺人。通り魔だった。
哀れに思った神はオレを新世界に転生させたのだが、その時の会話はもう覚えていない。だってもう二年前の話だし。
さて、その後は世界にあまたある転生物のようにチートをもらって生きながらえてきた。ただ至って何もイベントはなかったのが残念であるが。
そんなことはよくて昨日なぜか夢の中に俺を転生させた神さまが出てきた。そしてこう言った。
「久しぶりですね。和也さん。」
「ええ、久しぶりですね。」
「ふふ、相変わらずですね。」
あんたこそ相変わらずだよ。乳神め。
「なにか失礼なこと考えませんでしたか?」
「いいえ、なにも。」
「そうですか?乳神とか言ってませんでした?」
「・・・すみません。失礼しました。」
「よろしい。ではさっそく本題です。」
まさか、おれは・・・、
「俺は死んだと?」
「違います。というか話を折らないでください。あまり時間もない事ですから。」
よかった。二度目の死亡は回避された。
「そうしてくれ。オレはクエスト帰りで疲れている。」
余談だが今オレはギルド近くの宿で寝ている。
「はいはい、実はですね、あなたがいる世界に新たな転生者が行きます。それもあなたのすぐ近くに投下予定です。」
「はあ。」
「それでその人を見つけたら何かとサポートして欲しいのです。」
いや、そんなこと言われても。どんな奴なんだ?ていうかオレに世話しろと?
「どんな人かは一目でわかります。雰囲気が違いますから。」
「やっぱりオレに世話させる気か。」
「はいっ!」
BIGなイベント持ってきましたぜ、な顔で言わないでほしい。
「そういうことだからバイバーイ。」
「あ、おい、待て。」
・・・まったくあの人は。いや神か。
まだ外は暗い。もう一眠りするか。
ここから転生者カズヤ・クロサキの新たな冒険が始まった。
しかし一旦起きたらなかなか寝付けないものだ。結局朝方までオレは眠れなかった。
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