暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
はじまりの地〜
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て立ち上がった男に・・・アスナの追撃。そして咲が大きくリパルを振りかぶる。

「安心してね。HPは絶対に減らない・・・けど、永遠に続けるけど」

ガゴン!と再び爆音。圏内における攻撃は全て防がれるが、衝撃がある程度抜ける。

「お前らっ・・・見てないで・・・何とかしろっ・・・!!」


そうして軍メンバーは全員走り出すが・・・素晴らしい程に蹴散らされていく。

「(遠坂と桜より恐い姉妹だよ・・・)凄いのがお嫁さんだね、キリト」

「お前も凄いのと友達だよな、コウハ」

その時、一人がこちらに向かってくる。

「じゃ、久々に俺もやるか」

俺は葬解を装備する。

「武器も持たないで・・・!」


怒り心頭といった風に剣を振りかぶる。

「ほっ」

スパン

「がっ・・・」

その隙だらけな“殴って下さい”と言わんばかりな顔面に一撃を与える。

「き、きさ・・・ぐっ!?」

続いて二発目。流石に男も顔の前を防御するが・・・

「顔だけ防いだって意味ねえよ」

俺は思いきり足を上げ、回し蹴りを頭に叩き込む。

「ぐぇ・・・」

男の身体が左に揺れる。すぐに蹴りに使った右足を軸に、少し跳ねて縦回転。そのまま叩き落とすように左足を落とし・・・男は顔面から地面に叩きつけられた。

「・・・もう終わりか?精進が足りないな」


「お見事だな」


「いやいや。軽い軽い」

三分もすれば辺りには数人のプレイヤーが転がり、後は逃げたらしい。

「ふう・・・」

見るとやはり心配だったのか、子供達が全員来ていた。


「あ・・・」


アスナが一歩下がる。・・・さっきまでの怒りの姿を見られたからだろうか。だが子供達は・・・目を輝かせていた。



「すげえ・・・すっげえよ姉ちゃんたち!!初めて見たよあんなの!!」

「だから約束したろ?必ず助けるって」

キリトがアスナの肩に手を置くと、アスナは照れながら笑う。全員が笑った・・・その時だった。

「みんなの・・・みんなの、こころが」

「(え・・・!?)」

いつの間にか目覚めたユイが、何もない場所に視線を向け、手を伸ばしていた。

「みんなのこころ・・・が・・・」

「ユイ!どうしたんだ、ユイ!!」


キリトが叫ぶとユイはきょとんとした表情を浮かべる。アスナが駆け寄り、ユイの手を握る。

「ユイちゃん・・・何か、思い出したの!?」

「・・・あたし・・・あたし・・・」

ユイが俯く。

「あたし、ここには・・・いなかった・・・ずっと、ひとりで、くらいとこにいた・・・」

「ユイちゃん・・・?」

咲がそれを聞いて顔をしかめる。


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