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【完結】剣製の魔法少女戦記
第一章 無印編
第十話        『海鳴温泉(前編)』
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だがここに来て一変、一同は楽しそうに頬を緩ます。それはシホも例外ではない。
むしろ楽しみにしていた節すらある。
元・日本人として温泉というのはひどく魅力的なものである。
高町夫婦は後でゆっくりと浸かるというので男性である恭也以外…否、シホ(…とフィアット)のたっての希望でユーノは恭也に預けられた。
その事になのはは不満の色を示していたが、一方でユーノはシホ達に感謝の視線を送っていた。
だが二人はもしユーノが女風呂に入ってこようものなら沈める心髄だった。
…それを言うと、シホも中身は衛宮士郎という青年体の魂を持ち合わせているのだから後で入るとでも言えばいいのだが…シホ自身もう男性としての意識を持っていない節がある。
シホは気づいていないが、
『女性の体に適応してきているので別に恥ずかしくない。』
『逆に男性に見られたら恥ずかしい…』
という気分を無意識に実行しているので、美由希とも普通にお風呂を一緒に出来る。
そして以前お風呂場で入浴後にばったり恭也と遭遇してしまい自身でも信じられないくらいの“女性”の叫び声を上げてしまったのも苦い思い出であるらしい。
その際に士郎が恭也を気絶させどこぞに連れて行ったが、シホはその時思わず恭也に心の中で謝罪した。
同時にもう男性にもし戻る事があっても戻れないだろう…と、密かに涙したシホである。

まぁ、それが意味することは脱衣時に、

「忍さんって胸、大きいよね」
「アリサちゃんだって前よりでかくなっているんじゃない?」
「キャー! 忍さん、やめてー!」
「美由希さんも綺麗な肌をしていますね」
「すずかちゃんだって綺麗な肌じゃない…」

というように一般男性が見聞きすれば偏見かもしれないが涙を流しそうな光景が広がっているがシホは特に関心はないらしい。
と、いうより逆に自身も恥ずかしいという気持ちが沸いてきている。

(…私もとうとうここまで麻痺してきたのかな?)

一同と少し離れた場所で、(なのはは隣にいるが…)シホは衣服を脱いでいた。
だがシホが服を脱ぎだした辺りからなぜか急に周りが静かになってきた。
なぜだろう? と思いながらも気にせず服を丁寧に畳んでタオルを体に巻き終わると、

「なぜ、皆さんは私の方を凝視しているのでしょうか…?」

シホがそう尋ねてみたけど一同は一度咳払いをして何事もなかったかのようにお風呂場に向かっていった。

「…? どうしたのかしら」
《それはきっとお姉様の肌がとても綺麗で魅力的だったからですよ》
《そうなの…?》
《はい!》

シホは少し釈然としない様子だったが気にしてもしょうがないと思って銭湯の中に入っていった。
少しして隣の男の風呂から恭也の声が響いてきて、「ユーノをそっちにやるから受け止めてくれ」と言
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