過去話〜プロジェクト・スペースクルーズ
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? どういうことなの、兄さん」
結華はまだわからないらしい。まぁ、ISは今は兵器だからな。
「ISは元々、宇宙での活動を想定して造られていたんだ。だがISはその性能が高い故に兵器―――表ではスポーツとして扱われている」
「なるほど。それでこのプロジェクトってわけね」
結華は納得したのうにうんうんと頷いた。
「だが祐人、その設計図はどうするんだ? 周りはうるさいだろう?」
「あ、大丈夫。細部を色々いじって8mになっちゃったけどもう完成しているから」
そう言って装置をいじってライトを点灯させると、そこには黒色に塗られた戦闘機が現れた。
「ちなみにこれは可変式で人型に変形可能。動力部分はコア型電池を採用しており、燃料タンクには自動回復ナノマシンが搭載されているのでしばらくは運行可能。と言ってもISには勝てないように出力を調整しているけど」
操縦方法はISみたいに操縦者の思考を読み取って動かすこともできるが、脳に膨大な負担がかかることもあってあまりオススメできない。まぁ、こっちはビット兵器を操作するのに必要なことだから別に対して必要でもないが。
「他には大型ビーム砲とか近接ブレードとかを搭載する予定だ。ちなみに空論上は単機でも宇宙に出ることは可能なはずだ。だから最初は俺か女が乗るべきだな」
「え? どうして兄さんも?」
「そりゃあ、俺もIS使えるからな」
正しくはISモドキだろう。やりすぎて今でも冷や汗をかいている。
「………は?」
「……まぁ、ISと同等の大きさでパワードスーツでという条件なら検討中。今は俺自身で実験を重ねているが、その場合は今の世界のパワーバランスが崩れるだろうから発表は未予定。まぁ、こんな世界なんて潰したほうが世のため人のためってことだけど」
「「……………」」
二人は俺を見て唖然としていたが、何か驚くことでもあったのだろうか……?
その後、検討したがプロジェクト・スペースクルーズは見送る方針となったが可変ロボ『パワードマシン』は作業用ロボとしての量産をしたいと言われてそういう方面で作業が開始された。
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