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インフィニット・ストラトス〜黒き守護者〜
過去話〜プロジェクト・スペースクルーズ
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 まぁ、コピーしたと言っても過言ではないが、一応やってみてほしいというのが本音だ。
 ちなみにだが、この組織の上層部は当初から俺にISコアをコピーさせようとしていたっていうのが本音らしく、克己も密かにやるようお願いされていた。だから同じ特殊レアメタルでできた瓜二つのISコアを受け取った。
 さらに追記すると、この組織はただISという欠陥兵器が気に入らないで集まった者たちだけに過ぎず、特に野心などは抱いていない。一度上層部の人間と話をしたことがあったが、全員が政府や女性から酷い仕打ちを受けたヤツラばかりであり、話してくれたことも嘘ではないと判断した上で俺はISコアの量産計画に乗り出した。克己は隠蔽するらしいが、すぐバレるだろ。
 そして海中での作業を想定した第二世代型IS『海蛇』を組み立て、テスト試験で特に問題が起きなかったらしい。

「「……………」」

 それがどんなコアが使われているか知っている克己と結華は声も出ないほどだった。

(………俺のも組み立ますか)

 そう思いながら自分のポケットにあるコアを見る。
 それは同じ素材を用いて作りなおして造ったISコア。多少いじったので完全なISコアではないが、機能や一般的な能力などはISコアと大差ない(ようにしている)。

(それにしても、驚いたな)

 本来、ISコアの全容は明らかになっておらず、女だけしか動かせない原因は篠ノ之束もわからないと言っていたが、実際はそうではなかった。彼女自身がそうなるように仕組んでいて、遺伝子などを登録すれば使用できるようになっていた。それにそのプロテクトを解除すれば全員ができるようになっていたが、そこまではしないでおく。篠ノ之束がうるさいだろうから、俺だけにしておく。コアが勝手に解除したようにすればただ予定外のアクシデントとして認知してくれるだろう。
 それから自分の研究所で俺は新たな製作に乗り出した。

「ということで、プロジェクト・スペースクルーズを提案したい」
「「……は?」」

 その場にいた克己と結華は唖然とした。

「また唐突にどうしたんだ?」
「兄さん、頭でも打った?」
「いや、俺は至って正常だ。だから俺は篠ノ之束を超えようと思う」

 そう宣言すると、その場にいる二人が黙り込んでしまった。

「……いや、さすがにあの人には叶わないだろう。いくら祐人が天才と言えど―――」
「そうだよ兄さん。あれに勝てる人なんていない」

 二人はすっかり諦めムードだが、それでも俺の目はまるで勝ったかのように輝いていた。

「いや、ある! 俺たち凡人でもあの女に勝つ方法は、ある! それがプロジェクト・スペースクルーズだ!」

 そう言うと、克己が何かわかったのか、

「なるほど、だからか?」
「え
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