第二十八話 剣神現わる
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すか」
「意外かい?」
「意外っていうよりいいですね」
それがトウマの感想であった。
「そういうのって」
「そう言ってもらうと有り難いよ。じゃあまだ食べるかい?」
「はい、御願いします」
その横ではアラドがゼオラに食べさせられている。ゼオラはここでもお姉さんであった。
「ほら、ゆっくり食べて」
ガツつくアラドに対して言っている。
「急に食べるとお腹に悪いわよ」
「ちぇっ、ゼオラがゆっくり過ぎるんだよ」
「気をつけてるのよ」
ゼオラはそうアラドに言葉を返す。
「ゆっくり食べるのが身体にいいから」
「たっぷり食べる方が身体にいいだろ?」
「違うわよ、ゆっくりよ」
ゼオラは少しムキになってアラドに言い返す。
「お腹がびっくりするじゃない、急だと」
「大丈夫だって、俺の胃はかなり丈夫だからさ」
「そういう問題じゃなくてね」
そんな話をしていた。彼等は何処となく姉と弟に見える。しかし本人達にその自覚はなく相変わらず二人で言い合いながら朝食を採るのであった。
それが終わってからであった。朝のトレーニングとシャワーを終えた一同のところにまた敵襲の報告が届いていた。
「今度は何処なんだ?」
「大気圏のすぐ側だ」
クワトロがアムロに答える。
「そこにまた混成軍が集まっている」
「そうか。またあの連中だな」
「うむ。それでだ」
「出撃なんだろ?今回も」
アムロはこうクワトロに言葉を返した。
「だったらすぐにでも行くか」
「いや、残念だがすぐにはできない」
「ルナツーか?」
「ホワイトスターが不穏な動きを見せている」
それが理由であった。
「軍を出してきている。彼等にも警戒が必要だ」
「じゃあどうするんだ?」
アムロはそれを聞いて顔を曇らせてきた。
「若しあの敵が地上に降下すれば厄介なことになるぞ」
「まずは出撃する」
ここでブライトが二人に言ってきた。
「ホワイトスターと大気圏の間に布陣する」
「どちらにも対処出来るようにだな」
「そうだ、そうしてメインはあの謎の敵だ」
これがブライトの作戦であった。ホワイトスターのバルマー軍を牽制しつつ謎の敵と戦う。彼の考える作戦はおおまかに言ってこうしたものであった。
「それでどうだ」
「いいんじゃないのか?」
アムロはブライトの話を聞いてこう述べた。
「それで」
「そうだな」
クワトロもそれに賛成して頷く。
「それがベストではないにしろ最もいい方法だ」
「よし、では総員出撃だ」
ブライトは言う。
「それでいいな」
「ああ。しかし」
ここでアムロはまた顔を曇らせる。
「何だ?」
「あの敵の正体はまだ全然わからないんだな」
「残念だが何の手懸かりもない」
ブライトは首を横に振ってアムロに答える。
「残骸からは何の手懸かり
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