第二十五話 マーグ再襲来
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第二十五話 マーグ再襲来
ネビーイーム司令部。そこに二人はいた。
マーグはロゼと共にいる。そこで彼女に語っていた。
「まずはこのネビーイームは持って来た」
「はい」
ロゼはマーグのその言葉に頷いてみせた。
「我々の切り札を」
「これで戦力的には彼等を圧倒していると思う」
「それはロンド=ベルに対してですね」
「うん。けれど」
だがここで彼は言うのだった。
「ゲストやインスペクターも来ている。しかもその主力が」
「それについてですが」
ここでロゼは言う。
「どうやら彼等も来ているようです」
「四天王や三将軍だけではなくて」
「はい、あの二人もまた」
「ゼゼーナン卿は別に構わない」
マーグはその名は軽く見ていた。
「彼はね」
「そうですね。所詮は閥族主義であそこまでなっただけの男」
ロゼもゼゼーナンという名に対してはその程度の評価であった。
「所詮は」
「けれど。彼は違う」
マーグはそのうえでまた述べた。
「ウェンドロ監察官はね」
「確かに。警戒すべきは彼かと」
マーグはロゼの言葉にあらためて頷いた。
「彼は。恐ろしい相手だ」
「その通りです。あの若さで」
ロゼもまた応えて言う。
「あれだけの能力を持っているのですから」
「天才なのだろうね」6
マーグはそのウェンドロという者をこう評する。
「多分」
「そうですね。間違いなく」
ロゼもその言葉に頷く。
「しかしそれ以上に」
「彼の資質か」
「あれだけ冷徹な者は知りません」
ロゼの評価はこうであった。
「私は、ですが」
「それは私も同じことだ」
マーグもそれは同じであった。
「だからこそ彼は相手にはしたくない」
「はい」
「仕方ない場合はあってもね」
「そうです。それでですね」
「うん」
話は移った。
「我々はこのネビーイームを拠点にまずはロンド=ベルを攻めましょう」
「彼等をか」
「そうです、目的はあくまで地球圏の掌握です」
それをマーグに述べる。
「ならばその第一の障壁である彼等を」
「攻めるというのだね」
「その通りです。それで如何でしょうか」
「どのみちロンド=ベルとは戦わないといけない」
マーグは言った。
「それなら。当然だね」
「そういうことです。それでは」
「まずはゼダンに向かおう」
彼は決断を下した。
「そうしてロンド=ベルに攻勢を仕掛ける。それでいいね」
「はっ」
「全軍に伝えてくれ」
マーグの動きは早かった。
「攻撃目標ゼダン。いいね」
「わかりました。それでは」
ロゼはバルマーの敬礼でマーグに応えた。
「指揮は私が」
「いや、私が行く」
だがマーグはここで自ら名乗り出た。
「あの男もいるからこそ」
「明神タケルですか」
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