第二十一話 物量戦
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「そういう芝居がかったことも好きな奴だしな」
「そういうこと。だからこっちは何もしなくてもいいわ」
セニアはこうも言う。
「今のところはね」
「じゃあ今は戦いに専念ね」
レオナが真面目な顔で述べる。
「これまで通り」
「さて、今度はどう来るかな」
タクスが楽しそうに言う。
「アクシズだったりして」
「そうそう簡単に当たってもらっては困る」
カイがそうタスクに突っ込みを入れる。
「そんな賭けがな」
「ああ、皆ここにいたんだ」
そこにシンジがやって来た。そうして皆に告げる。
「出撃だってさ」
「何と」
「噂をすれば」
実にいいタイミングだ、誰もがそう思った。
「それで場所は?」
「アクシズ」
タスクの予想が当たった。
「そこにまたムゲ軍だって、それもこの前よりも三倍の数」
「三倍・・・・・・」
「赤い彗星」
タスクとカーラが冗談めかして言う。
「それはこっちでしょ」
「あっ、そうね」
そのカーラがリオの言葉に笑う。
「そうだったわ」
「敵じゃなくてよかったわよ」
リオはそれを心から思うのであった。
「アムロ中佐とあの人だけは」
「そうだよね。けれど味方だったら」
「あれ程頼りになる人達はいないわ」
答えるリオの目がキラキラとしていた。
「何時か私もあんなふうに」
「なれたらいいね」
「なるのよ」
気の強いリオであった。
「リョウト、貴方もね」
「僕はあそこまではちょっと」
しかし彼は少し消極的であった。
「なれないよ、やっぱり」
「為せば為る」
しかしリオはここで言うのだった。
「為さねばならぬ何事も、でしょ」
「それはそうだけれど」
「わかったら頑張るのよ、いいわね」
そう言ってリョウトを引っ張る。
「さあ、行きましょう」
「うん・・・・・・」
「何かうちの部隊って」
セニアはそんな二人を見て呟く。
「ああした感じのカップルが多いわね」
「尻に敷かれてね」
エクセレンが楽しそうに述べる。
「いい感じじゃない。案外そういう方が上手くいくのよ」
「そうかね。あまりそうは思えねえんだけれどな」
マサキはその言葉に首を傾げる。
「マーサだってそうなるかも」
「何だよ、マーサって」
思わずエクセレンに突っ込み返した。
「その仇名何とかならねえのかよ」
「気にしない気にしない」
しかしエクセレンはこう言って誤魔化す。
「気にしたら負けよん」
「負けなのか」
「そう、アクシズで大怪我しちゃうかも」
「また縁起でもねえ」
これはマサキ以外の面々も思った。
「それかリー艦長の雷を受けるとか」
「私は何も言っていないが」
今度はリーがエクセレンに突っ込みを入れた。
「そもそも私とどういう関係があるのだ?」
「だからそれも気にしない
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