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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第二十一話 物量戦
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「艦長!」
ホリスが声をかけてきた。
「左舷より敵です!」
「弾幕を強化しろ!」
リーはすぐに指示を出した。
「敵を近付かせるな!いいな!」
「了解!」
「下からも来ました」
今度はシホミが報告する。
「どう為されますか」
「ヴァルホークは何処だ」
リーはヴァルホークの所在を問うた。
「ハガネの上方です」
シホミが報告する。
「ジョッシュ君達と共にいますが」
「上には何機いるか」
「五機です」
シホミはまた報告する。
「ヴァルホークとシュヴァリアー、ブランジュネージュ、ファービュラリス、ストゥディウムです」
「ではヴァルホークだけ上に置け」
「下には四機ですか」
「そうだ、上には対空砲座で対処できる」
彼はそう判断した。
「だからだ。わかったな」
「わかりました。それでは」
「すぐにだ。敵は待つことはない」
これは言うまでもないことであった。倒すつもりで来ているのだから。
「だからだ。いいな」
「わかりました」
「しかし、このやり方も」
リーは対処させながらまた考えに入る。そこで出る答えはやはり一つであった。
「あの男のものだな、間違いない」
彼もまたある男の影を感じていた。そうして言うのだった。
「裏切り者が。元から嫌な奴だったが」
間違いなく彼を知っている言葉だった。しかも悪い意味で。
「人間を裏切るつもりか。ならば許さん」
「上からも来ました!」
「対空射撃強化せよ!」
また指示を出す。
「主砲も放て!いいな!」
「はい!」
見ればハガネだけでなく他の艦艇も攻撃に囲まれていた。各艦も自分の身を守るのに必死になっていた。しかしそれでもロンド=ベルは倒れない。彼等は少しずつ敵を倒していきそうして遂に最後の援軍まで耐え切ったのであった。
「ぬうう、これだけの数を前にしても生きているのか」
「私が言った通りだ」
何者かがヘルマットに告げた。
「そうではないかな」
「何が言いたい」
「数だけでは容易に倒せる連中ではない」
彼は言った。
「そういうことだ」
「ならばわしのやり方に不満があるのか」
「そう考えるのか?」
男はヘルマットに対しても不遜な態度であった。
「そう考えるならばそれでいいが」
「ふん、ではどうしろというのだ」
「ここは撤退だ」
彼は言った。
「これ以上の戦闘は無意味だ」
「そうか」
「そうだ。では下がるのかどうか」
「確かにな」
ヘルマットも戦局を見ていた。彼の出した答えは一つであった。
「ではそうしよう」
「撤退だな」
「忌々しいが貴様の言う通りだ」
はっきりと告げた。
「これ以上の戦闘は無駄に損害を出すだけだ。それならば」
「そうだ。それでいい」
男は誇らしげに笑ってまた言う。
「ではな。下がるか」

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