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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第十九話 シャピロの敗北
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ダンクーガから三本の光が放たれる。それは一本の光となりフーレに向かう。その速さはシャピロとて見切れるものではなかった。
「なっ・・・・・・!」
断空砲がフーレを撃ち抜いた。撃ち抜かれたフーレは忽ちのうちにあちこちから火を噴きあげていく。致命傷なのは明らかであった。
「司令!」
傷ついた参謀達がシャピロに声をかける。
「最早この艦は!」
「脱出を!」
「馬鹿な・・・・・・」
だがシャピロは彼等の声を聞いてはいない。呆然として立ち尽くすだけであった。
「私が敗れるというのか。またしても」
「総員退艦!」
「急げ!」
彼の後ろで指示が下される。皆慌てて沈みいく船から逃れようとしている。
「神である私が。またしても」
「司令!」
「駄目だ、ここももう!」
彼等はシャピロを見捨てて逃げ出した。もうそれどころではなかったのだ。
「敗れるのか。そして」
「沈むぞ!」
「これで全員か!」
最後の声であった。フーレは沈み生きている者達は命からがら逃げ出した。しかしそこにはシャピロの姿はなかったのであった。
「死んだみてえだな」
忍は沈みゆく船を見て言った。
「これでよ。遂に」
「そうだね」
沙羅が彼のその言葉に頷く。
「そう思いたいね」
「ああ。吹っ切れているんだな」
「もうね」
沙羅はすっきりとした調子で答えた。
「終わった話さ。それだけだよ」
「そうか。じゃあ帰るか」
「ああ」
沙羅は彼の言葉に頷いた。
「これでバルマーの大きなダメージをまた受けたしね」
「といってもすぐに来るだろうけれどな」
「その時はその時さ」
沙羅はそう忍に答えた。
「またぶっ潰してやるよ」
「へっ、御前らしいぜ」
忍は彼女のそんな言葉に笑った。
「そういう言葉がよ」
「そうかい?じゃあこのまま行くよ」
「ってもう行ってるし」
雅人が突っ込みを入れる。
「まあこれでとりあえずはシャピロは終わりかな」
「普通に考えればな」
だが亮はこう言う。
「死んだ筈だがな」
「往生際の悪い奴だしね」
沙羅の言葉は醒めていた。
「また出て来るかもね」
「さっき言ったじゃねえか、御前が」
忍はその沙羅にまた声をかける。
「その時はその時でぶっ潰すってな」
「ああ、その通りさ」
沙羅は改めてその言葉に頷く。
「何度来ても。引導を渡してやるさ」
沙羅は強い声でそう述べた。シャピロの戦死と共にバルマーは兵を退きロンド=ベルは勝利を収めた。戦いはまたしてもロンド=ベルの勝利に終わったのであった。
「そうか、シャピロがか」
「はい」
ロゼは部下からの戦争結果に関する報告をヘルモーズにおいて聞いていた。話を聞いても特に感情は見せない。
「わかった」
「それでシャピロ司令は」
「死んだのか?」

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