第十七話 フラッシュ=ディ
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ての言葉であった。
「よく覚えておいてね」
「わかったよまあこれで戦いが終わったし」
デビットもまた戦場を見回していた。もう敵は何処にもいない。
「後はプラントの部隊に任せてもいいな」
「そうね。それじゃあ撤収ね」
「ああ」
「しかし。グラドス軍」
エイジはその中で顔を曇らせていた。
「何処まで非道なんだ」
「エイジ」
そう呟く彼にロアンが声をかけてきた。
「あれこれ考えても仕方がない。ここは帰ろう」
「うん」
エイジは彼の言葉に頷いた。そうして彼も戦場を後にするのだった。
戦いを終えゼダンに帰還するロンド=ベル。プラントを救ったとはいえ彼等は不機嫌なままであった。その理由はもう言うまでもなかった。
「またとんでもない奴等が出て来たわね」
アスカが怒っていた。
「何よ、あのグラドス軍って」
「とんでもない奴等やな」
トウジがそのアスカに言った。
「洒落ならんで、あれは」
「洒落にならないどころじゃないわよ」
「そうよ」
彼に対してマユラとアサギが述べる。
「一般市民をああして狙うなんて」
「バルマーにもあんな部隊があるのはエイジさんから聞いていたけれど」
ジュリも暗い顔で述べた。
「それでも。あんまりよ、あれは」
「あいつ等、許してはおけねえ」
ゴルディマーグもまた激怒していた。
「今度会ったら粉々にしてやるぜ」
「おい、あんただけじゃねえぜ」
そのゴルディマーグに宙が言う。
「俺だって。奴等には心底頭に来たぜ」
「その通りだ」
神宮寺も言う。
「どうやら奴等にだけは容赦はいらないな」
「そうだね。ミスター」
洸もそれは同じ考えである。しかし。
「どうしたんだい、洸さんよ」
「彼等はエイジさんの」
「いや、いい」
だがここでそのエイジが皆に言う。
「僕は彼等のそのやり方を嫌ってここまで来たから」
「そうだったわね」
マリが彼のその言葉に頷く。
「エイジさんはその為にわざわざ地球まで」
「スパイと疑われたりもされて」
それは麗も知っていた。疑われて当然と言えば当然である。そうした意味ではダバ達も同じである。その事情は複雑なのだ。
「大変でしたね」
「覚悟はしていたから」
そう猿丸にも言葉を返した。
「平気だったさ。けれど」
「けれど?」
「あのゴステロはそう簡単には死なない」
彼はゴステロのことを知っていたのだった。
「ゴステロ!?あいつか」
シンはすぐにそれが誰か気付いた。
「あの一番暴れ回っていた」
「あの男はグラドス軍の中でも特に酷い奴なんだ」
エイジは暗い顔で皆に告げる。
「どんな卑劣な手段でも平気で使う。注意しておいて」
「何かそれだけはわかったわ」
セレーナが彼に対してそう述べた。
「嫌な奴等ね」
「こうなったら容赦は
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