A's編
第二十八話 裏 (グレアム、クロノ、ユーノ)
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ものに救いの手を。
それが穏健派―――クロノが所属している派閥の信条なのだから。ならば、このまま何もせず黙っていられない。だから、このまま作戦の実行部隊になったまま動くしかないのだ。今の手立てよりも最善の手を探すために。
時空管理局は広大な次元世界で作戦を実行している以上、司令部―――本局の指示を仰いでいる時間がない場合も多々ある。ゆえに、事後報告ということで、現場の判断で、作戦の一部を変更することもある。いわゆる、逆ピラミッド構造である。これをクロノは利用するつもりだった。どちらにしても、作戦に従うのであれば、最終局面では、本局に支持を仰いでいる時間はないだろう。
今よりもハッピーエンドを見つけて、脚本を修正する。それがクロノの計画だった。
「―――孤独な少女一人を救えなくて次元世界が救えるものか」
しかし、それが辛く、険しい道のりであることは容易に理解できた。
クロノとて、資料には目を皿のようにして内容を読んだ。資料に書き込まれていたのは、過去の闇の書事件から考察された闇の書の習性と弱点。そして、暴走する直前に発生するいわゆる空白地帯において、無防備になる瞬間に氷結魔法において封印する作戦だ。資料に穴は見つからなかった。もっとも、クロノが見つけられるような穴は、クロノよりベテランの評議会の提督たちが簡単に見つけているだろうが。
そもそも、クロノの執務官としての考え方は、リーゼアリアとリーゼロッテによって鍛え上げられたようなものだ。よって、事件や作戦に関する考え方もグレアムに似ている―――いや、似ているというよりもほとんど同じといったほうがいいだろう。だから、グレアムの作戦に穴が見つけられない。その作戦以上に最善手を見つけられない。ともすれば、グレアムの作戦が最善なのではないか、と思ってしまうほどだ。
しかし、それではダメなのだ。何とかして、穴を見つけなければならない。
だが、どうしたものだろうか? 事後承諾がもらえるほどのハッピーエンドを迎えるためには、よほどの成功でなければならない。それをどうやって導き出すか、である。時空管理局の捜査官としてならば、最善と言えるほどの作戦が目の前にある。つまり、同じ時空管理局員に聞いても見つけれらないだろう。
―――ならば、別の視点はどうだろうか?
史上最悪のロストロギア『闇の書』。それに詳しいものがいれば―――。いや、闇の書でなくても構わない。ロストロギアなどに精通している人物からの視点であれば――――。
「……いるじゃないか」
クロノの脳裏に浮かんだのは、数か月前まで連絡を取り合っていたハニーブロンドをもつ一人の少年の姿だった。
◇ ◇ ◇
ユーノ・スクライアは、青空の下、子ども
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