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茨の王冠を抱く偽りの王
07.鎧う盾
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当然をしたまでよ」

供奉院会長はそう言って笑顔で去っていった。



まぁ、この後少しだけ予想はついていたのだが......案の定、シオンがこの学校に転校してきた。
これはこれでいろいろと大変だった。
シオンは教室に入り自己紹介をするなり、俺を見つけ直ぐに、王様!、と笑顔で叫ぶものだから俺とシオンの関係を適当に幼馴染という設定にして丸くおさめた。



「生徒会長の供奉院 亞里沙さん。供奉院グループのお嬢様で、容姿淡麗、成績優秀、おまけに性格もいいなんてすっごいよな」

昼休み、いつものように映研の部室で時間を潰す。

「で、こっちが世界史の課題で....このフォルダは貿易のテキストチョット重いけど.....」

集は祭がとっておいてくれたフォルダを自分の端末に移してもらっていた。

「ありがとう。助かるよ、祭」

「ううん、これくらい」

「集、後で俺にも移させてくれ」

「いいよ、そっか貿易の試験もあったけ」

「ねぇ、集。なんか変わった」

「えっ、何が?」

集は自分で気づいてはいないかもしれないけど、ルーカサイト攻略作戦を終えた日から雰囲気が明らかに前とは違う。

「ところでさ、八尋は.....どうしたのかな.......僕たちがつれてかれた日からずっと来てないって」




その日の夜、ガイに突然呼び出され、豪華客船の中に今、俺はいる。

「緊張しているのか、シュウ、イバラ」

「そりゃそうだよ、いきなり呼びつけられてミッションなんて」

「俺は少しワクワクしてるな」

俺達の目の前には口をガムテープで塞がれた今はパンツ一丁の招待客が三人並んで気絶している。

「で、どういうミッションなの?」

「話したい相手がいる。しかし、なかなか表舞台には出てこない人物でな」

「だから、強引に押しかけるってこと?」

「そういうことだ」



フロアに出ると集が誰かを見つけたようだ。

「ハルカ!!」

そう集は少し大きな声をあげ何処かに逃げるようにして消える。

集の見ていた場所を見ると、椅子に座って黒服二人に囲まれた老人の前に、赤い服を着た綺麗な女性が座っている。その女性がハルカだろうか?

すると、一分も立たぬうちに集が走って戻ってくる。

「ガイ!あとは任せた!」

集はそう言い残し、ガイにハイタッチをしてまたも去っていく。

「桜満集!お待ちなさい!」

向こうから金髪のロングに薄い水色のドレスを着た美女が走ってくる。
それは、供奉院会長だった。

なるほど、集の言った意味が理解できた。

ガイは供奉院会長の前を邪魔するように塞ぐ。

「あなた、一体どういうおつもり」

供奉院会
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