五月 栄光と黄金(中)
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た。
言うまでもない些細な事と思っただけなのかもしれませんが――どうも気になりますね」
「そこからなにか貴様にも見えてきたのか?副官」
静かな声で問う堂賀の真剣な顔に豊久は眼を瞬かせる。
具体的な考えまで昇華できなかった事に内心舌打ちをしながら率直に答える。
「いいえ、気になるのですが具体的にはなにも――」
一瞬、堂賀は考え込むように目を伏せるがすぐに顔を上げて副官に告げる。
「そうか、まぁ目端は良い。ふむ、ところで最後の確証を得る為に、明日までに一度皇都に戻ろうと思うのだが手配をしてくれたまえ、運が良ければそれでこの随監も終わりだ」
「――は?」
ぴしり、と凍りついた副官を尻目に首席監察官はゆったりと背を沈め、目を閉じた。
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