第4章 聖痕
第43話 異界化現象
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ないので……。
異なる系統の魔法を結ぶ存在でも現れない限り、不可能だと思いますから。
故に、徒弟と言う存在が居るのですから。普通の魔術集団には。
「儂や、魔法学院の教師の代わりは、お主らには無理じゃな」
好々爺たる笑みの後に、オスマン学院長はそう言った。
そう。年輪を重ねた者のみに許される、包容力と自信に満ちた笑顔。
もし、信用するのなら、このような笑顔を魅せる事の出来る人物にすべき。そう思わせるに相応しい表情をオスマン学院長は俺達に見せたのだった。
それに、俺やタバサの助力を必要とするほど衰えていては、魔法学院の学院長など務まる訳は有りませんか。
魔法などと言う、異質で、異能な技術を教える学校ですからね、魔法学院という場所は。
「まして、この異常な空間に外から侵入する事は不可能じゃよ。儂らも何度か試してみたからな」
厳しい現状についての説明を、しかし、かなり簡単な事のように告げるオスマン学院長。
外部からの侵入が不可能……。
現在、学院長が練り上げている魔力は、かなりの規模の魔力で有る事は間違いない。
この規模の魔力を攻撃に転用させて、それでも尚、内部に侵入可能となる亀裂すら作る事の出来ない状態。
そして、ハルファスの口にした『世界を改変する呪い』。
……また、厄介事の臭いがプンプンして来たのですが。
「それでは、長い夏休みの間に、怠ける事なく、勉学に、そして魔法の修業に励む事を期待して居るぞ、若き、明日を担う魔法使いたちよ」
☆★☆★☆
最後は、無理矢理に追い払われて仕舞ったような感じも有るのですが、それも仕方がないですか。
この事態の原因が判らないので何とも言えないのですが、それでも、判らないが故に、何らかの不祥事の可能性も有りますから。
例えば、何らかの禁忌を犯した人間が存在するとか……。
魔法学院の宝物庫には、どんな呪物が納められているか判りません。それを、誤って、もしくは故意に使用して、こう言う事態を引き起こした可能性が有ります。
更に、学院の蔵書の中にも、生徒には閲覧不可の危険な魔法や、禁忌指定にされた魔法を記した魔導書も存在していたはずです。
そんな魔法を使用した挙句のこの事態の可能性も有り、学院生徒で有るタバサや、モンモランシーに、その事実を知られる訳には行かなかった可能性もゼロでは有りません。
まして、ハルファスが指摘した通り、あの場所は危険な場所で有ったのは事実ですから。
そうして、再び、翼ある竜を飛ばして、上空に舞い上がったのですが……。
しかし、これから、どうしましょうか。
「あの……」
かなり、躊躇い勝ちに問い掛けられる|女声《こえ
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