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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第十五話 血の狼煙
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何をだね、ユリカ」
ここでミスマルはぼけてしまった。
「そもそも御前にはお兄さんは」
「あの、お父様」
ここでそのユリカ本人が言う。
「私は何も」
「むっ!?」
「申し上げているのは私です」
ナタルなのである。
「ですから」
「す、済まない」
慌てて言葉を引っ込めて訂正する。
「声が似ていたのでな。つい」
「お父様も間違えましたね」
ユリカは何かやけに楽しそうであった。
「皆さん間違えるんですよね」
「似ているというものではないな」
ミスマルもそれを言う。
「同じにしか聞こえない」
「私もです」
ナタル本人もそれを認める。
「どうにもこうにも。しかし」
ナタルは強引に話を戻してきた。
「あの兄が。よく結婚なぞ」
「そんなに不思議かね」
「正直信じられません」
ナタルははっきりと言い切った。
「あの浮気者でいい加減な兄が」
「おいおい少佐」
「ちょっとナタル」
アムロとミサトが顔を引き攣らせてナタルに声をかける。
「幾ら何でもそれは」
「確かに噂の多い人だけれどお兄さんなんだし」
「相手もよくはいと言ったものです」
それでもナタルは言う。
「どうしてそうなったのか」
「うむ、それがな」
ミスマルはあらためて畏まって述べる。
「相手は絶世の美女だ」
「絶世の」
「しかもガンダムファイター並の戦闘力だ」
「ガンダムファイター!?」
「また極端な」
どうやら相当な人物のようである。
「だから浮気は出来ない。安心してくれ」
「だといいのですが」
しかしそれでもナタルは安心してはいなかった。
「兄ですから」
「そういえばだ」
ミスマルはナタルのその言葉で気付いた。
「君のお兄さんは何度乗艦が撃沈されても」
「はい、生きています」
語る顔がかなり忌々しげであった。
「残念なことに」
「残念とはまた」
「尋常じゃないな」
ブライトとアムロはそれを聞いて思わず呟いた。
「殺しても死にません」
妹の言葉ではなかった。
「それは私が保障します」
「そうか。ではまだ騒動は続くな」
「兄の女好きは病気です」
さらに言う。
「我が兄ながら。嘆かわしい」
「だからかしら」
ミサトはそれを聞いて気付いた。
「ナタルの生真面目さは」
「そうみたいだな」
それにアムロが頷く。
「どうにもこうにも」
「しかし。結婚したというのはいいことです」
笑顔になった。ナタルの笑顔は可愛いので評判だ。
「それは心から祝福します」
「そうか。それは何よりだ」
「次は妹さんの番ね」
ミサトが余計なことを言う。
「どうかしら、そこんとこは」
「なっ」
その言葉に顔を真っ赤にさせる。
「わ、私は別に」
「それでキースとは何処までいったの?」
「何処までって
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