暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第九話 立ち上がれ!勇気ある者達
[12/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
「全軍撤退だ」
フローラはそう指示を出した。苦い顔のままで。
「よいな」
「はっ」
「ガオガイガー!」
最後に凱を睨み据えて言った。
「今日のところは勝負を預ける。いいな」
「何時でも受けて立ってやる!」
凱もそれに応える形で叫ぶ。
「そして御前達を倒してみせる!」
「できるものならな!」
邪魔大王国も去った。こうして戦場にはロンド=ベルだけが残った。だが彼等は勝利を喜ぶことはできなかったのだ。
「えっ、おい」
皆が思わず声をあげた。
「そんなことは」
「幾ら何でも」
「決めたんです」
ミナキは毅然とした声で言うのだった。
「トウマ、やっぱり貴方は」
トウマを見ていた。まるで敵を見るような目で。
「システムLIOHに相応しくありません。ですから」
「雷鳳を降りろっていうんだな」
「そうです」
言葉にも一片の容赦もなかった。
「貴方が操縦していても何の意味もありませんから」
「ちょっとあんた」
そのあまりにも思いやりのない言葉にアスカが切れた。
「幾ら何でも言い過ぎでしょ。確かにトウマさんはセンスないけれど」
「おい、アスカ」
その言葉にはトウジが少しクレームをつける。
「ここでそれはないわよ」
「と、とにかくね」
トウジに言われて少し顔を赤らめさせながらもまた言う。
「トウマさんだって必死にやってるじゃない」
「必死などうかは関係ありません」
ミナキは全く変わらない。
「そんなことは」
「あんた・・・・・・何様よ」
アスカはいい加減本気で頭にきていた。
「トウマさん雷鳳乗りこなしてるじゃない。ある程度だけれど」
「ある程度だからです」
ミナキの口調は変わらない。
「そんなことではシステムLIOHは」
「そんなに大事なの、それ」
「当然です」
やはり毅然とした、いや無慈悲な言葉だった。
「あれはお父様の形見。だから」
「お父様ねえ」
アスカはその言葉にさらに怒りを増した。
「私だってね、ママいなくなったわよ」
あえて自分のトラウマを出してきた。
「けれど何とかやってるわよ。そんなの逃げよ!」
「逃げってそんな」
「ちょっとアスカ」
海が彼女を止めようとする。
「厳し過ぎるわよ」
「そうですわ。もっと穏やかに」
風も言う。
「それは私の流儀じゃないしね」
二人に制止されてもまだ言う。
「第一。トウマさんのこと全然考えてないじゃない!」
「それはそうだ」
光がアスカのその言葉に頷いた。
「ミナキさん」
そのうえで彼女もミナキに言う。
「トウマさんの戦い、見ていたな?」
「ええ」
それは事実だ。だからこその言葉でもあるのだ。
「だったらどうして」
「だからLIOHを」
「そんなのどうでもいいのよ!」
アスカがまた激昂した。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ