第八話 混沌の大地
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ンスペクターも宇宙から来ている」
そうクワトロに答える。
「その勢力はかなりのものだ。しかもまだ何もわかってはいない」
「そうだな」
その言葉にシナプスが頷く。
「彼等に対してはあまりにも不確定要素が多い。しかし地底の勢力は」
「そうではないということですね」
「その通りだ。彼等の勢力には限りがある」
シナプスはジャクリーンに言葉を返した。
「地底という閉鎖された空間にいるからだ。それならば」
「まずは地底勢力を」
「それでどうだ」
「その通りです」
ブライトはそうシナプスに返した。
「だからこそまずは百鬼帝国と邪魔大王国を」
「よし。ならば日本に戻るか」
彼等の主な活動拠点は日本である。それならば何処に向かうかも自明の理であった。
「すぐにな」
「はい。それでは全軍」
ブライトは一同に対して言う。
「日本に」
「よし」
アムロが一同を代表して頷いてみせてきた。
「行くぞ」
「すぐに日本に向かうぞ」
ブライトはこうも言う。
「わかったな」
「了解」
こうしてロンド=ベルは日本に戻ることになった。ところがその中で一人苦悩に落ちる者がいたのであった。
「おいトウマ」
甲児がトウマに声をかける。
「御前最近どうしたんだ?」
「どうしたって?」
「いや、何か調子悪いじゃねえか」
そう彼に言う。
「何があったんだよ、一体」
「別に何もないさ」
口ではこう返す。
「ただな」
「ただ?」
表情は違っていた。その表情が曇っているのに甲児も気付いた。
「何か雷鳳を使いこなせていないんだ」
「そうなのか」
それを言われて何となく納得する甲児だった。
「そうだろうな。最近の御前の戦い方を見てるとな」
「わかったのか、それが」
「ああ」
甲児はまた答える。
「皆そうなんだよ」
「皆?」
「マシンを上手く操ろうと思ってもな。できないんだ」
「甲児もだったのか?」
「俺だって最初は苦労したさ」
トウマに答える。
「マジンガーをどう使っていいか困ってな」
「そうだったのか」
「それでミナキさんは何て言ってるんだ?」
甲児は今度はミナキの名前を出してきた。
「ミナキ?」
「そうだよ。雷鳳はミナキさんの親父さんが開発したものだったよな」
「ああ」
甲児のその言葉にも答える。
「俺が。偶然乗って」
「そういうこともよくあることさ」
少なくともロンド=ベルにおいてはである。
「アムロさんやキラだってそうだったしな」
「そういえばそうか」
甲児にそれを言われてあらためて気付く。
「アムロさん達だって」
「ああ。だから気にすることはねえよ。それよりな」
「それより?」
「鍛えておけよ」
甲児は笑ってそう述べてきた。
「鍛えるのか」
「そうさ。何はともあれ
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