第七話 インスペクター四天王
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最初に口を開いたのは万丈であった。少し困ったような笑みを浮かべている。
「今一つ憎めない相手だね」
「まあそうだな」
それはマサキも認める。
「特にあのメキボスってのはな。けれどよ」
「ああ、それはわかっている」
万丈は真面目な顔になってマサキに答える。
「敵であることには変わりない。話はできるようだけれどね」
「けれどそれは重要ですね」
ユリカはそこに注目してきた。
「話ができる相手というのは」
「そうだな」
それにナガレが同意して頷く。
「少なくとも何もかもを破壊する相手ではないというのはな」
「どうにもあれだね」
サブロウタも言う。
「向こうはそんなに戦うつもりはないみたいだな」
「それはありますね」
ジュンがその言葉に頷く。
「話し合いで解決できればいいと考えているふしがあります」
「だが。何かあるっていうのかよ」
ダイゴウジがジュンの今一つ煮え切らない様子に突っ込みを入れてきた。
「あいつ等に」
「多分ね」
アキトが彼に答えた。
「そんな気はする。けれどそれはどうして」
「それは今はわかりません」
ルリが彼等に答えた。
「ルリ」
「けれど。戦意は高いです」
「そうだね」
万丈は今のルリの言葉に頷いた。
「あまり乗り気ではないかも知れないけれど戦うことは否定してはいない」
そう読んでいた。
「若しかすると。彼等の上の方がいて」
「上の方!?」
「その意志かも知れない」
皆に述べる。
「それが何かはわからないけれどね」
「どちらにしろ言えることが一つだけあります」
ユリカがまた言った。
「それは彼等が今のところ敵だということです」
「そうだね」
アキトがユリカのその言葉に頷く。
「それだけは。間違いがない」
「はい。ですから今のところは」
「戦うしかないね」
万丈がまた述べる。
「敵が増えるのは辛いけれどね。それでもね」
「話ができる相手というのはまだ気持ちが楽です」
「しかし油断はできません」
ユリカとルリはそれぞれ正反対だが正論を述べてきた。
「彼等の戦闘力もかなりのものですし」
「それもわかっているさ」
万丈はルリに答えた。
「充分ね。その戦力も」
「だからこそです。ですからここは慎重に戦略を立てるべきです」
「慎重にか」
その言葉を聞いたブライトの目が光る。
「それならばまずはやはり地底の勢力を」
「そうしたいところだが。上手くいくかね」
甲児が横から言ってきた。
「どういうことだ甲児、それは」
「いやさ、何か最近こんなのばっかりだから言うけれどさ」
ブライトに応えて延べる。
「新しい敵が出て来たらまたすぐに出て来るだろ。だからまたひょっとしてな」
「おいおい兜」
ボスがそれを聞いて甲児に突っ込みを入れる。
「
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