第四話 竜魔帝王
[10/10]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
我々の時が来た」
「はっ」
二人の男はその男の言葉に応えた。
「では偉大なる我等が帝王ブライよ」
「うむ」
ブライはまた彼等に顔を向ける。
「これより地上への侵攻を開始する」
「はっ」
「そして」
ブライはさらに言う。
「地上を我々のものとする。よいなヒドラー元帥」
「はっ」
口髭の男が応える。
「ジラー博士」
「はっ」
科学者もまた。
「これより我等鬼の時代がはじまるのだ」
「それで陛下」
ジラーがブライに述べてきた。
「何だ?」
「邪魔大王国から使者が来ていますが」
「邪魔大王国からか」
「はい。如何為されますか」
「ふむ」
ブライはジラーの言葉に一旦考える顔を見せてきた。
「何でしたらすぐにでも消しますが」
「いや」
しかし彼はヒドラーのその言葉を退けた。
「それには及ばぬ」
「では追い返して」
「それもする必要がないな」
「では一体」
「会おう」
ここで彼は言った。
「会われるのですか」
「何ならば手を結んでもいい」
こうまで述べる。
「今我々の覇業ははじまったばかりだ。少しでも戦力が欲しい」
「それでは」
「うむ。利用すればよい」
ブライはそういう考えであった。
「それでどうか」
「わかりました。それでは」
ヒドラーとジラーはその言葉に応えて頷いてきた。そのうえでまた言う。
「そのように」
「うむ、それではな」
ブライもそれに応える。
「ここに呼べ。よいな」
「はっ」
「では皆の者よ」
あらためて彼等に対して言う。
「我等の未来の為に」
「我等の未来の為に」
ヒドラーとジラーは動きを合わせるかのようにして述べるのであった。
「百鬼ブラーーーーーーーーイッ!」
「百鬼ブラーーーーーーーーイッ!」
再びブライを讃える声が木霊する。こうしてまた地球を、人類を脅かさんとする勢力が姿を現わしたのであった。
第四話完
2007・5・24
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ