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Fate/stay night -the last fencer-
第一部
運命の夜の先へ
狂躁の夜を越えて(T)
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 武器防具に限らず、そういった武装を神造兵装と呼ぶ。 

 超常の力によって奇跡を起こし、その英雄と生涯戦場を共にした武具。
 それこそが英霊たちの持つ英雄としての自身の象徴であり、宝具と呼ばれる物質化した奇跡だ。

 その宝具を真名と共に解放することで、サーヴァントはその真価を発揮する。
 たとえ基本能力値において劣る相手であろうと、所持する宝具が強力であるのは警戒するに値する。
 サーヴァント同士の総合的な能力だけで優劣が決まるわけではないのが、聖杯戦争を苛烈な戦いにしている要因だろう。

 未だ真名解放をした宝具の一撃を見たことは無いが、想像を絶する威力を秘めているであろうことは容易に理解できる。

 英霊の真価であるその宝具を正しく知るために、英霊自身の真名を知るのは重要なことだ。
 過去、その英霊が何を得意として、どのような戦術のもとに戦いどのような戦術のもとに敗北したのか。

 死した原因そのものは英霊となった彼らの弱点そのものでもあり、得手不得手を知るのは聖杯戦争を攻略する上で必須だ。

「真名は……教えられないかな」
「は? なんで?」
「私の英霊としての事情故……かな。それ以外のステータスは意識を集中してみれば、レイジにも把握することが出来ると思うけど」
「うん? …………おお、こんな風になってるのか。聖杯戦争のシステムは良く出来てるなぁ」

 これもマスターに対する聖杯のバックアップの影響か、フェンサーだけでなく出会ったサーヴァントの基本情報が頭の中に浮かび上がる。

 最初に出会った黒いサーヴァント……あれ、ライダーだったのか。乗り物なんて乗ってなかったからイメージが違う。
 恐らくその乗り物自体が宝具なのだろう。つまりライダーに宝具を出されたら轢殺されるわけか。ゾッとしないな。

 セイバー、アーチャーの基本情報もあるが、外見上から見て取れる程度の情報しかまだ無い。

 バーサーカーについては……いや、おかしいだろ。スペックが反則とか言うレベルじゃないんだけど。
 不死身性を備える頑強さと、絶命した後に自動で蘇生したことを考えれば、護りと生存に特化した宝具か。
 
 ということは、パラメータ自体は素であの能力値であるということ。
 マスターであるイリヤスフィールの能力もあるだろうが、元々高い能力を狂化までしているのだから、化け物じみた力も納得である。

 で、肝心のフェンサーなんだけど……基本情報は、まぁわかる。
 だけどその他のステータスがほとんど?になってるんだけど、どうしてくれるのか。

 能力値はセイバーよりワンランク劣る形だが、平均的で優秀だ。魔力が尋常じゃないくらい高いが、昨日の魔術を見れば納得せざるを得ない。
 無属性のクラスで呼び出された
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