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ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
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出会い
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は誰が声を発したのかすらわからなかった。

「先輩、ユウリ!!」
「あ、カイト!!」

そこへカイトがやってきて、そっちに気を取られたせいで、無視された形になった男はそれを気にすることなく、歩みよって来て、

「ここは霧の多い日は入らない方がいい。ついこの間もここの性質を知らずに入った攻略組のプレイヤーが命からがら脱出したそうだ」
「こ、攻略組の人がですか……はい、これから気を付けます」
「では、これで」
「待って下さい」

去っていこうとする男を引き止めたのはユウリだった。

「何か?」

「名前と拠点にしてる層を教えて頂きたいのです。後日御礼に伺います」

すると、男は頭をかいて、

「名はレイ。ソロだ。拠点はその時の最前線。……御礼なんて考えなくていいから。日課で午前は攻略、午後は下層プレイヤーの支援をやってる」

その時の驚きは今も忘れない。まだ、ゲームが始まってまもない頃、攻略組の人が始まりの街付近で戦闘テクニックのレクチャーをしていると聞いて、私達も何回か見に行ったのだ。あいにく、その人の顔は覚えていないが、多分同一人物だろう。


「ではな」













これが後に紅き死神と呼ばれるソロプレイヤーレイと、後の最強ギルド血盟騎士団に双璧を成すギルド、聖譚曲楽団(オラトリオ?オーケストラ)の創設メンバーの出会いだった














……現在、


最前線、第35層 ミーシェ







「だーかーらー!!絶体にこっちだってば!!」
「いやいや、先輩の勘って外れるから……一度、大通りに出て誰かに聞きましょう」
「……こっちよ」

「「さすがユウリ」」

まったく……よく迷子になる人達ですね。あんな複雑な構造をした東京に住んでいたくせに。

宿から、迷宮区に近い門まで行くのにも迷子……迷宮では勿論迷って、エンカウントするモンスターを片っ端から戦闘……ハイレベルプレイヤーになる訳です。

「よう。また迷子か?」
「レイさん。おはようございます」

最前線で戦う攻略組の仲間入りをしてから、レイさんにはよく会うようになりました。
今も知り合いの雑貨屋さんと協力して、中層プレイヤーの資金と技術面でのサポートを続けているそうです。
おかげで、攻略組に成り上がる人が増え、攻略ペースは上がりましたが、未踏破迷宮区の探索やボスでの戦闘に慣れない人達の犠牲が増えるという弊害が障じ、その件で心労が耐えないようです。

「午後からは私達が迷宮区の巡回をします。レイさんは予定通りにしてください」
「ああ、度々悪いな。そうさせてもらう。気を付けてな」
「はい」
「じゃ、行って
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