第46話
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かにAIM拡散力場は機械で測らないと確認できないくらい微弱なものだ。
だが、この学園都市には二三〇万人の能力者がいる。
二三〇万人のAIM拡散力場を集めれば人一人くらいは創る事は出来る。
現に一万人の能力者で不完全ながらも生物のようなモノが出来たしな。
発火能力者が体温、発電能力者が生体電気など一つ一つが人間が必要とする情報を、AIM拡散力場で補えば風斬という物理現象を起こす事が出来る。
おそらく霧が丘で風斬の姿を見た者はいないというのはまだ風斬という存在が不安定だったんだろうな。
だから姿が見えなかった・・・いや、違うな。
そこにいるのに誰も見えなかったのかもしれないな。」
言い返せなかった。
麻生の言っている事は正しく聞こえ反論できる隙がない。
認めたくなかった。
さっきまでインデックスと遊んでいた風斬がAIM拡散力場出来た物理現象という事を。
「それでこれからどうする?」
「何がだよ。」
「さっきの事が正しいなら風斬はAIM拡散力場がある限り死なない。
おそらくあの魔術師だけでは風斬を・・・いや虚数学区を破壊する事は出来ない。
風斬は二三〇万人の能力者のAIM拡散力場の塊。
下手をすればどの能力を扱う事ができるかもしれないし、あの魔術師よりかは余裕で強いかもしれないぞ。」
麻生の言葉を聞いた上条は一気に頭に血が上り麻生の胸ぐらを掴む。
だが、麻生の方は表情変える事無く言う。
「どうした、何を怒っている?」
「あいつを化け物みたいに言うな!」
「現にあいつは人間じゃない。
人間という存在を形を作る情報を持った、ただの現象だ。
それなのにどうしてお前は怒っている?」
確かに麻生の言っている事は正しい。
おそらくあのエリスがどれだけ殴ろうとも風斬は死なないだろう。
あの三角柱を破壊されてもいずれは復活するかもしれない。
そんな化け物のような存在の為に怒るなどおかしい。
だけど、風斬は苦しそうだった。
自分の正体を突きつけられてその事実を受け入れなくて、どうしていいのかも分からず闇の中へ逃げるしか道はなかった。
たった一人の少女。
そんな彼女を化け物だなんて上条は思えない。
そして見殺しにされても良い事なんて絶対にない。
そして彼女が消えても良い理由なんてどこにもない。
風斬はインデックスの最初の友達であり、上条の友達でもあるのだから。
「それでいいんだよ。」
「え・・・」
「お前は難しく考えすぎだ。
風斬が人間とか人間じゃないとかそんなのどっちでもいいんだよ。」
麻生はそう言って胸ぐらを掴んでいる上条の手を解き、真っ直ぐ目を見て言った。
「大事なのはお前
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