SAO編−白百合の刃−
SAO4-赤い糸
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と思いきや、五回以上斬られたと悟られてしまう動作。その強さ、その速さは知れ渡れ、今や彼女を知らない人はいないだろう。
個人的な感想としては前より速くなっているような気がした。レベルの問題もあるけど、相手は全く歯が立たない状態でいた。ソロでも十分行けるのが、ドウセツを見てよくわかる。今のところは何も心配しなくてもいいってことかな。
「ん?」
あ、あれ?
何で、何で……何もしてないのに……勝手に……自分のHPが減っている?
「ねぇ、ちょっと」
原因不明のHP減少は、とりあえずまだ心配する必要ないので、戦闘しながら私のことを呼ぶドウセツに返事をした。
「ちょっと、他所見して大丈夫なの?」
「とりあえず私が隙を作るから、走ってなんかやりなさい」
「人の話聞いているの!?」
「いいから」
「わ、わかったわよ……」
一体何をしようとしているのかなんて、微塵もわからないがドウセツに考えがあって、それを実行するには私が必要なのね。絶好のチャンスだと思い、さっきの回避を警戒しつつ水平斬りを放つ。だがそれすらもドウセツはまた、先ほどと“同じ”ように“自然”に動き、横へと回避した。
『デモニッシュ・サーバント』に隙ができる。そこを見逃さず、大技で仕留めるために距離を縮めた。
嵐が吹き荒れるような効果音と琥珀の光輝と共に大きく振り下ろす、『豪嵐』で骸骨の頭部から腰あたりまで食い込み、糸が切れたように乾いた音を立てて崩れ落ちた。
「フゥ……」
いつものように刀を回して左腰の鞘に修める。
さてと、戦闘が終了したとこで、いろいろと話を聞かせてもらいましょうかね。
「ねぇ、ドウセツ。いくつか質問あるんだけどいいよね? 私に聞く権利あるんだし」
「そうね」
意外に彼女は答えてくれるそうだ。いや、私が勘づいているのを悟っているから、隠す必要がないんだと言うことでしょうね。
「何で相手の行動を見ずに“簡単”に回避出来たの?」
普通なら、背を向けてタイミング良く回避することなんてほぼ不可能。背中に目でもない限りタイミング良く回避できない。
でも、私はそれができる。ただし、それは一回しか使えないものであり、私の強みである。それこそ、特殊過ぎるスキルは『ユニークスキル』と呼ばれるもの。
「なるほどね。ただ単に回避が上手なだけではなかったのね。使わせてもらったわ。貴女の補助用ユニークスキル、『絶対回避』」
『絶対回避』これを使うと、脳に未来予知のシミュレーションが浮かび上がると同時に足が勝手に当たらない範囲まで動いてしまう。それがどんな体制でも、どんな攻撃でも絶対に回避が出来る。先ほどのように、ドウセツは背を向けていたとしても、『デモニッシュ・サーバント』に『
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