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SAO編−白百合の刃−
SAO4-赤い糸
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形の金属盾を装備している。隙が多いが、骸骨のくせに恐ろしいほどの筋力を持っている。

「よし、ここはお久しぶりの『スイッチ』で……って、ドウセツ?」

『スイッチ』とは、パーティーの戦闘中、高度な連携が要求されるテクニック。例えば、私が突進系のスキルでモンスターはガードされてしまうが相手はわずかな隙を作ったことで、すぐに攻撃に転じることが出来ない。その間にドウセツが強い技で攻撃する。
 つまり、わざと戦闘中にブレイク・ポイントを作り出し交代するのが『スイッチ』である。
 ソロはそれができないので、二人以上のパーティーはそれが強みで、確実に生き残る方法の一つでもある。それをやろうと提案したのに、ドウセツは無視してゆっくり優雅に相手に近寄る。武器も構わないで、モンスターに背を見せ、後ろ歩きをしていた。
 私のことをバカバカと連呼していたが、ドウセツの行動は人のこと言えない程のバカな行動であった。

「このっ……ドウセツ!」

 さっきまで落ち着いた態度だと思った途端に、彼女らしくない行動。それはあまりにも予想外過ぎて何を考えているのかはわからない。いや、わかりたくもなかった。
 私は地面を強く蹴りだし走り出す。だけど異様な雄叫びとともに、骸骨の剣が青い光を引きながら立て続けに打ち下ろされた。
 四連続技『バーチカル・スクエア』がドウセツを襲う。

「ド」

 飛び込んで助けようとして駆け寄るとしたが、私は踏み出した足を止めてしまった。
 武器無しで余裕すぎた姿勢、そして後ろ向きでモンスターに近寄るに対してドウセツは“予測”であり、“自然”な動きで完璧に回避に成功したのだ。
 驚くのはそこだけじゃなかった。その流水のようで“自然”に動く動作を私が一番知っているのだから。
 四連続最大の大振りをかわされた『デモニッシュ・サーバント』がわずかに体制を崩した瞬間、先ほど余裕すぎた姿勢から一転。“居合い”のような構えをして疾風の如く、目に見えないほどの速さで二回振り、六つの剣閃を走らせる『爪刃(そうじん)』が見事に全弾ヒットし、ガイコツのHPバーが減少する。
 おかしい。ドウセツがなんで“あれ”を使用できたのかに謎を持つが、目に見えないはすの数字が見えるのが不思議でたまらなかった。まるで“技を知っていたような感覚”。一体、何が起きているって言うの?
 謎はあるけど、流石なところは相変わらずあった。二つ名の『漆黒』を呼ばれているのは、容赦とか『裏切り者』とか『閃光』のアスナに対するものだけではなく、エクストラスキルのカタナスキルを上位と言うべきか、極レアなスキルで一人専用のスキル、『ユニークスキル』の一つでもある『居合い』のスタイルが決定的だろう。もっと言えば抜刀と呼ばれる(さば)きは、神速とも呼ばれる速さで一回斬られた
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