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八条学園騒動記
第十二話 本能には勝てないその一
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「このクラスの平均点はな」
「ああ」
「一〇〇点満点で九七・七だ」
「おおっ」
「すげえな、また」
「おそらくこの記録は破られないだろうな。皆凄い美人だからな」
「うちのクラスの男子もねえ」
「黙ってればそれだけいくでしょうに」
 またダイアナとジュリアの言葉である。このクラスは男も結構男前が揃っている。マルティにしろ決して醜男ではない。気は優しくて力持ちといった感じである。
「正直甲乙つけ難いぜ」
「じゃあどうするんだ?」
「誰を狙うかだな」
「それは俺に任せるんだ」
 ジョルジュが胸を張って言った。
「俺はやる。何があってもな」
「ジョルジュ、まさか御前」
「ああ、見ていろ」
 彼は同志達を前に今宣言した。
「やってやるぜ」
「そうか、やり遂げるんだな」
「何があろうともな」
「わかった、同志よ」
「今回の件、御前に託した」
「まあた何企んでいるんだか」
「ふん、今回もやらせないわよ」
 蝉玉とエイミーは何故か燃えていた。
「何があってもね」
「うちのクラスの女子の鉄壁の防御、甘く見ないでよね」
 何か戦争めいてきていた。マルティの目がその中で光りフックが身構える。ジョルジュには何か策があるようであった。彼等もまた何かを含んでいたのであった。


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