十三話
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っ!?」
受けに回った俺の棍とネギの拳が接触する瞬間、ネギの纏う魔力が爆発的に高まった。小規模だが、魔力の暴走だ。それにしても、強化した棍を一瞬にしてへし折るとは思わなかった。予想外のことに気を取られた俺は、ネギの拳をまともに受け数メートル程吹っ飛ばされた。
「弟子入り試験は合格だ」
エヴァンジェリンはそれだけ言うと、さっさとどこかへ行ってしまった。あの後気絶したネギは近衛に手当てされている。そして俺はと言うと……
「いてっ」
「あ、ごめん。強かった?」
なんと嬉しい状況なのか、明日菜によって手当てを受けていた。茶々丸から渡された薬をダメージを受けた腹部に塗り、今は包帯を巻かれている所だ。
「それにしてみも、ご苦労だったわね。わざわざ挑発までしちゃって」
「あー、分かったのか?」
「当然でしょ。らしくなさすぎたわよ」
何それはずい。赤面ものだなこれは……っていうか既に赤面になっているだろう顔を手で覆い隠した。
「でも、ネギが受かるようにしてくれたんでしょ? そこは、アンタらしかったかな。はい、これで終わり」
「ありがとう」
立ちあがって軽くストレッチ。動きに伴う痛みを確認、と。まぁ、普通にしてるぶんには問題ないな。
「ねえ健二」
「何だ?」
「アンタもしばらく休むように言われたでしょ? だから、久しぶりにどこか遊びに行かない?」
エヴァンジェリンGJ。色々とネギの修行の準備をするからしばらく来るなと言われた時は少し不満だったが、これのためと思えば安いもんだ。
「ああ、そうだな。遊びに行こう」
非常に疲れた一日だが、それ以上の収穫があった。終わりよければ全て良し……うん、いい言葉だ。
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