十三話
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明日菜、木乃香、刹那、古菲は果敢に攻めるネギとそれを軽やかに躱す健二を見守っていた。
「少なくとも、茶々丸さんよりはネギ先生に近いはずですが……」
健二は知らぬことだが、ネギと茶々丸の戦いとも呼べぬ一戦は起こっている。修学旅行で健二の戦いを見た刹那は、ネギを一撃で昏倒させるほどの腕はないと判断し、そう言ったのだ。
「しかし、刹那の言うことが本当でもこれは不味いアル」
「どういうことなん?」
「格上が相手と想定して鍛錬したネギ坊主には最初からカウンターを狙う……誘うように教えてきたアル。しかし、ああも避けに徹されては……」
教えを充分に発揮できない。そう古菲は断言した。
「そんな……」
健二に負けろと言うわけではないが、今回ばかりはネギの味方である明日菜は同居人がどうか合格するように願った。
「ハァッ! セィッ!」
流れる様に繰り出される拳。それを俺は躱して、躱して、躱す。強引な術式の身体強化だが、ネギはその強大な魔力によるごり押しでおれの戦いの歌と同レベルの強化効率を得ているようだ。……それでも通常より劣っているのだが。まぁ、それは関係ないか。
(にしても、短期間でこれとは凄いな)
たかが一週間でこれほどの技を身につけたと言って信じる者がどれだけいよう。それほどに、ネギの成長は著しい。これが、天才と言う奴なのだろうか。
(ほんと、やんなるねぇ)
牽制として放った右のローキックをネギが左腕で防ぎ、その隙をついて一端距離をとる。このままカウンターを狙ってもいいんだが……
「宮内! これ以上受けに徹するな!」
「ケケケ、ツマンネェコトシテネェデサッサト殺ッチマエ」
此方側の観戦者が酷くご立腹だ。エミヤの剣は基本受けなんだけどなぁ……仕方がない、か。俺は持っていた両手の木剣を破棄し、新たな武器を投影する。
――投影、開始
「さぁ、行くぞネギ君」
手に持つのは鉄芯入りの棍。勿論強化済みだ。そのまま双剣で戦っても良かったのだが、たまにはいいだろう。
「ふっ!」
こういった長柄の武器でできる攻撃は基本突きと薙ぎだ。元々棍というより槍の代用として投影したつもりの俺は突きをネギに放つ。上手い事ネギは側面をはたいて軌道をずらして躱した。だが、甘い。
「ッ!?」
――風楯!!
突きから薙ぎ。この連動したネギは驚愕の表情を浮かべた。さすがに体は間に合わないのか、風楯を展開して防いだようだ。まぁ、さして力も込めていなかったし、ダメージは零だろう。
「さて、怖い二人が見ているからな。こっちも真剣に行かせてもらう!」
身に纏う魔力の密度を引き上げ、俺はネギへ速度を重視した突きを連続で放ち続けた。
「
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