十三話
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、ついに英雄の子、ネギ・スプリングフィールドが闇の福音、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルの弟子になる時が来たのだ。最も、その通りに事が進むか内心は少しおびえているのだが。
「試験の内容は?」
「ん? いや、それは、あれだ」
「マスターはまだ考えておられません」
「言わんでいい! と、とにかくだ! 坊やの試験を来週行うから、貴様も立ち会え」
「それはいいが……俺も何かするのか?」
当然、異物である俺が関われば関わるほど物語が変わっていく。ネギのエヴァンジェリンへの弟子入り……こういった変わらなくていい所ではあまり引っかき回したくないんだけどな。
「今のところその予定は無い。何だ? 坊やの試験に関して何かいい案でもあるのか?」
「いや、あいにく自分で精一杯の俺にはそんなものはないよ」
危ない、藪蛇をつつく所だった。
「そうか。とにかく、貴様も立ち会うんだぞ」
「分かってるさ」
この後は弟子入り、南の島、ヘルマン襲来、学園祭……であっていただろうか? 何にせよ、あまりのんびり出来る様な日程で無いことだけは確かだ。
「もう、あんな無様な姿はさらさない」
敵に捕らえられると言う失態を侵した。何事も無く助かったのは奇跡。もう、あんなことは二度と起きないだろう。明日菜にも、心配はかけたくない。
「何かいったか?」
「何も。さて、チャチャゼロ。相手を頼む」
「オオヨ」
今はただ、ひたすらに己を高めるのみだ。
どうしてこうなったんだろうか? 目の前では自己流の身体強化を行い構えをとるネギを見据える。弟子入り試験……本来ならば茶々丸が相手するはずであったそれを、何故か俺がしていた。
「宮内、速く構えろ」
どうやら放心していたのに気付かれたらしい。元はと言えばエヴァンジェリンが古菲に嫉妬するのがいけないんだ。ついでに、茶々丸より俺のがネギに実力が近いとか気付いたのも頂けない。
――……戦いの歌
かと言って手を抜いたりすれば俺がどんな目に会うか分からない。ルールは原作とは少し違い、肉弾戦のみだが防御魔法の類は使用して良い事になっている。後、さすがに一発当てれば合格ではなくエヴァンジェリンが認める様な有効打を与えれば合格ということになっている。俺が武器(鉄芯入り+強化)を使うことを考慮して、だそうだ。
「それでは弟子入り試験を開始する。始め!」
そういえば、ここはエヴァンジェリンの別荘だから一般人組の観戦者がいない。彼女等は一体どうしたんだろうか? そんな呑気な事を考えながら、俺はネギを迎え撃った。
「ねえ、ネギは勝てるかな?」
「うーむ、相手の情報が少なすぎてどうにも言えないアル」
観戦組である
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