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Fate/stay night -the last fencer-
第一部
出会いし運命の少女
運命の夜、閉幕
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術も、かなりの効果を発揮してくれていた。
「くそ、俺は何も出来ないで……!!」
「今は何も考えないことよ衛宮くん。セイバーが居ることは助かってるし、それは貴方が居るからこそでしょ。
素直に撤退戦を思いついたのも貴方だし」
「ああ……」
納得いかない顔をしながらも、士郎は走り続ける。
ここで問題なのは、連戦続きで疲弊し始めている俺自身だ。
黒いサーヴァントとの防衛戦、フェンサーの召喚によって持っていかれた大半の魔力。
走って深山町に戻り、教会まで徒歩で向かい、移植手術による精神消耗からここにきてさらに連続魔術行使。
今まで魔力切れになどなったことのない俺が、遂に自分の限界を感じ始めている。
「ちょっと、こんなところで倒れないでよ、黎慈?」
「ふう、ふぅ…………だったら、ちゅーして魔力分けてくれよ、りんりん」
「……いいからさっさと走れ、このバカ!」
軽口が叩けるだけマシか。
凛にバシン、と背中を叩かれる。
今ので少し、気力が戻った。
そうだ、こんなところで限界感じてる場合じゃねぇ。
まだ聖杯戦争は始まったばかりだ、気合入れろよ黒守黎慈!
「コイツでラストだ……!
Blitz Shot
(
雷撃
)
,
Halberd
(
直列砲撃
)
Ignition
(
一斉掃射
)
!!」
巨人の足元を狙って砲撃を放つ。
直接当てて意味がないのなら、間接的な邪魔をする。
足元を吹っ飛ばされれば、少なくともただ突進するよりは余計な動作が必要。
その余計な動作で生まれた時間を活かして最後の気力を振り絞り走り抜ける。
「よし、
散開する
(
バラける
)
ぞ……!」
これより墓地は主戦場となる。中に入り込むわけには行かない。
マスター三人は端の端へ。蒼と銀のサーヴァントは墓石の隙間を縫うように中へと滑り込む。
「■■■■■■■■■────!!!」
ちょこまかと逃げられてイラついているのか。
一際大きな叫びを上げながら、黒い巨人が侵入してくる。
「鬼ごっこはもう終わり? なら、やっちゃえ。バーサーカー!」
墓地に脚を踏み入れた瞬間に暴れ狂い出す巨人を、二人のサーヴァントが再び迎え撃つ。
狂戦士は斧剣を振り回し敵手を薙ぎ払おうとするも、今回はその相手を捉えることができない。
ドンドンと音を立てながら墓石が砕け散る。何の変哲も無い石で出来た石など、この巨人にとっては無きに等しい。
だがその差は決してゼロでは無い。
巨人に比べれば小柄な少女二人が駆け回る中、この墓石は間合いと照準を狂わせるに十分な意味を持っている。
「はぁッ……!!」
その間合いを外した攻撃を避けた後に、不可視の剣を叩き込むセ
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