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Fate/stay night -the last fencer-
第一部
出会いし運命の少女
手にする資格 ─イレギュラー─
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とフェンサーが間髪入れずに不可視の剣を薙ぎ払うがしかし────それはあまりにも凶悪な一撃によって、体ごと弾き返された。
「ぐっ……!」
吹き飛ばされ、アスファルトを滑る二人。
追撃に奔る狂風。
それを阻止せんとさらに銀光が落ちる。
だが効かない。
正確に巨人の顔面を撃ち抜いた五本の矢は、またしても巨人の頑強さに敗れ去る。
「■■■■■■■■■────!!!」
巨人は止まらない。
振りかぶられた大剣を、セイバーが受け止めようとしたその時。
「どきなさい、セイバー」
全ての音を無視して耳に届いた清廉なる声。
そして。
「■■■■■■■■■■────!!?」
爆裂する魔力の奔流と共に、信じられない規模の大魔術が迸った──────
何が起きたかすら分からない。
ただ、目の前に炸裂した閃光が開けたその先には。
「────────!」
左足を黒く焦がした、巨人の姿だけがあった。
「あら、Aランクの魔術は届くのね」
それが然も何でもないことのように、フェンサーは魔術を放ったであろう右手をチロリと舌で舐める。
その光景に驚愕したのは、フェンサーを除く全員だ。
キャスターでもないサーヴァントが、Aランク相当の魔術を事も無げに放ったという事実。
彼女はそんな周りの反応など知る由もなく。
大した魔力の消耗すら見せず、紫紺の外套を纏う銀のサーヴァントはその異質さを最大限に発揮していた。
「いいわ、前衛はセイバーがしてくれるでしょうし…………貴方には、魔力が続く限りありったけの魔術を叩き込んであげる」
次の魔術を身に備えながら。
銀のサーヴァントは、最強の
狂戦士
(
サーヴァント
)
に宣戦布告した。
運命の夜、最終戦闘。狂戦士vs剣騎、弓騎、戦騎の闘い。
その決着は、如何に────────
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