第百六十話 何時か星の海へ
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男の手料理ですが」
「いや、それがいいんだよ」
当然のようにいるアルフレッドが答えてきた。横にムウとキース、ボーマンを従えている。
「男の料理ってやつはな、豪快で繊細で」6
「そうです。ですから今は私も」
軍曹は言う。
「ここでやらせて頂きましたがどうもあちらは不安なようで」
「そうですね。どうやら」
ナタルが口を開く。ここで皆彼女に気付く。
「ナタルさんって」
「何時の間にここで」
「私だって料理はする」
いつもの面々に囲まれてもここで平静を取り繕っていた。
「レディーとしての嗜みだ」
「嗜みですか」
「そうだ」
カントに答える。
「君も少年とはいえだ。身に着けておいて悪いことはない」
ジャガイモの皮を奇麗に剥いている。
「いいな」
「はあ」
「しかし少佐の包丁捌き上手いな」
ナッキィもそれを言う。
「何処でこんなの身に着けたんだろうな」
「こんなことは一人暮らしをしていればな」
何か話が所帯じみてきた。
「誰だって」
「そうかしら」
カナンはその言葉に首を傾げさせる。
「ミサトさんやマリュー艦長はちょっと」
「ちょっとどころではないぞ」
ヒギンズがそれに突っ込みを入れる。
「あれは」
二人は人参とピーマンの相手をそれぞれしている。その間にもナタルはどんどんジャガイモの皮を剥いていく。やはり手馴れたものである。
「まあ誰にも得手不得手はある」
ナタルはそうミサト達のことを述べる。
「誰にでもな」
「誰にでもですか」
「そうだ。私はまあ」
ここで複雑な顔を見せる。
「料理は得意なつもりだがな」
「そのかわりあれですよね」
ここで話が変に変わってきた。言いだしっぺはミリアリアだった。
「結構恋愛に関しては」
「うっ、それは」
この話になるとまた顔を赤らめさせてきた。
「それはだ。その、つまり」
「何なんですか、それで」
「隠しごとはよくないですよ」
トールとカズイがすかさず突っ込みを入れる。
「そうです。ですからここは」
サイがそっと皆に合図をする。皆ニヤリと笑ってそれに頷く。
「それっ」
「な、何をする」
丁度ジャガイモを剥き終わったところで後ろから女組に掴まれた。
「止めろ、一体何を」
「まあまあ少佐」
「悪いようにはしませんから」
そう言いながらナタルを何処かへ連れて行こうとする。
「ちょっと待て、私はその」
「おい、どうするつもりなんだ」
「大尉はこちらへ」
「さあさあ」
男達はキースを何処かへ連れて行く。彼は特に羽交い絞めにされるわけでもなく穏やかな案内であった。
「落ち着いて」
「痛くはしませんから」
「痛くはないって更衣室だよな」
何故か彼はそこに案内されていた。
「御前等何をするつもりだ」
「こんな服着れるも
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