第38話
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ういったもんなんだァ?」
「それを説明する前に最終信号の頭に不正なプログラム、つまりウィルスね。
それを上書きした人物がいるの。」
「誰だァそんな回りくどいしたヤロウは?」
「天井亜雄。」
その人物の名前を聞いた一方通行は昼間の事を思い出す。
打ち止めとファミレスにいた時、一方通行が何気なく窓の外を見た時に天井亜雄はファミレスの駐車場で車を止めてこちらの様子を窺っていた。
一方通行の視線に気づいた天井はすぐにどこかに立ち去った。
「それで不正データの内容についてだけど完全にコードを解析していないから何とも言えないけれど、
記述の傾向を追う限り予測できる症状は、人間に対する無差別な攻撃という所かしらね。
九月一日午前〇〇時〇〇分〇〇秒。
定刻と共にウィルス起動準備に入り、以後一〇分で起動完了。
ミサカネットワークを介し現存する全妹達へ感染、そして暴動を開始。
そうなったら誰にも止められないわ、鋼鉄破りを軽々と操るあの子達が一万も集まれば相当な戦力になってしまう。」
一方通行は桔梗の言葉の意味を考える。
現在、一万弱もの妹達のほとんどが学園都市の外、世界中で身体の再調整を行っている。
この事から学園都市に配備されている対能力者用の部隊「警備員」や「風紀委員」が穏便に事件を収拾する事が出来ない訳だ。
妹達が暴走すれば外部の人間で処分される、それが世界中で同時に事件を起こせばいくらなんでも隠蔽する事は出来ない。
そうなれば世界中にある協力派の企業や機関はその一件で学園都市の評価を丸ごとひっくり返す筈だ。
この一件で学園都市は外部との協力が絶たれ存続が出来なくなる。
存続が出来ないという事は学園都市の研究者達は職をなくしその未知の技術を世界中の軍事研究所へと流れるか、学園都市が強硬手段に訴え次世代兵器と超能力によって世界へ侵攻するか。
どちらにしても世界のバランスが崩れ、世界中で戦争が勃発するだろう。
それは世界の終わりを意味している。
「天井亜雄は量産型能力者計画の元研究者で「実験」に妹達を代用する際にウチへ転属したスタッフなの。
彼の専門は学習装置を用いた人格データの作成、彼以上に妹達の精神に詳しい者はいないの。」
続けて天井の説明をする桔梗だが一方通行はもはやそんな事はどうでもよかった。
一方通行には「滅ぼす力」がある分、世
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