第百五十三話 宇宙の渦
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うシロッコに叫んだ。
「御前は自分を高みに老いて他の人間を見下しているだけだ!それは導くとは言わないんだよ!」
「では何を言うのだ?」
シロッコはそのカミーユに問う。
「人を導くのは」
「確かに誰かがやらなくちゃいけない。しかしそれは」
彼はシロッコに応えて言う。
「皆だ!皆が変わらなくちゃいけないんだ!そして前に向かって歩くんだ!」
「戯言を」
シロッコはその言葉を一笑に伏してきた。
「そんなこと出来る筈がない。人とは愚かなものなのだからな」
「確かにそうさ」
シロッコのその主張は認める。
「人間は愚かだよ。けれど少しずつでも確実に前に進んでいる」
「前にだと」
「過ちを犯すこともある。けれど人間は変わっていっているんだ。変われるんだ」
「では人類全体が人類そのものを導けるというのか」
「そうだ!俺はそれがわかったんだ!」
最早それは彼にとっては確信であった。
「ニュータイプもコーディネイターも超能力者も聖戦士も皆!同じだってな!」
「面白い。では見せてもらおう」
シロッコは表情を変えずに彼に対して言った。
「それが本当なのか。君がどう変わったのかを見せてもらってな」
「じゃあ見ろ!」
カミーユはまた叫ぶ。
「俺の心!今!」
先に攻撃を仕掛けたのはシロッコであった。ジ=オよりも素早く威力のある攻撃を浴びせる。
しかしそれはカミーユによって全てかわされる。彼は巧みな動きでそれを左右にかわしていく。
「見えるというのか?私の攻撃が」
「見える!」
それに応えるかのように言った。
「シロッコ!これで!」
ゼーターツーをウェイブライダーに変形させてきた。
「終わりだあああっ!うおおおおおおおーーーーーーっ!」
変形させたそのウェイブライダーをオーラが包む。それはシロッコを怯えさせるのに充分だった。
「なっ、これは!」
「これが今の俺だ!それを受けてみろ!」
「くっ!」
必死に冷静さを保ちながらビームライフルを浴びせる。しかしそれは全てオーラの前に弾かれてしまう。今までになりニュータイプとしての力だった。
「まさか・・・・・・これだけの力を一人で」
「俺だけの力じゃない!」
カミーユはまた言う。
「皆の!人間の力だ!」
その声と共にシロッコに体当たりを仕掛けた。その速さ、力は彼とて防げるものではなかった。
ジ=オUの巨体が貫かれた。シロッコはコクピットの中で血を吐いた。
「うぐっ・・・・・・」
「勝負ありだな」
それを見届けてたハマーンがシロッコに告げてきた。
「シロッコ、貴様の負けだ」
「馬鹿な、この私が」
シロッコは血を吐きながらハマーンに顔を向けてきた。
「こんなところで」
「貴様はここで死ぬ運命だった」
ハマーンは冷徹な声で彼にまた告げた。
「己のみを
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