第百五十二話 ゼダンの門
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る。ヒイロは二人を左右に置き今攻撃に入った。
「ティターンズとの長い戦いもこれで終わりだ」
ヒイロはその中で言う。
「ゼロの見せてくれた未来に御前達の姿はない。だから」
翼を舞わせ突進する。その両手にあるライフルをかざしながら。
「目標補足」
二隻のドゴスギアの間で述べる。
「・・・・・・破壊する」
ローリングバスターライフルだった。それを放ち一気にダメージを与える。二隻の巨艦がその攻撃を受けまるで嵐の中の小船の様に乱れ飛ぶ。
「うおおおおっ!」
バスクはドゴスギアの艦橋で呻いていた。今彼は死の中に入ろうとしていた。
攻撃はそれで終わりではなかった。そこにデュオとウーヒェイが来る。
「これでよおっ!」
「終わりだっ!」
ビームシザースとドラゴンハングが唸る。ヒイロの攻撃で致命的なダメージを受けていた二隻にはこれで止めとなるものであった。実際にこれで彼等の命運は決まった。
「閣下、最早これ以上は!」
「そんな馬鹿なことがあるか!」
バスクは炎に包まれる艦橋の中で部下に対して吼えていた。
「このドゴスギアがそう簡単に沈むなど!」
「しかし!」
「認めぬ!ティターンズの敗北も・・・・・・うおおおおおおっ!」
彼は炎に包まれた。同時に彼の乗るドゴスギアも炎の中に消えたのであった。
「バスクが死んだか」
「はい」
ジャミトフのドゴスギアはまだ沈んではいなかった。しかし撃沈は時間の問題であるのは誰の目から見ても明らかなことであった。彼は自身の艦の艦橋からバスクの最期を見届けたのであった。
「見事な最期だった」
「はい、それで閣下」
部下達が彼に声をかける。
「我々もまた」
「船を降りたい者は行け」
ジャミトフは言った。
「時間がない。艦長、いいな」
「わかりました」
「それで閣下は」
「私は残る」
こう言っただけであった。
「いえ、それは」
「最早助からぬ。だからだ」
見ればその胸に破片を受けていた。そこから赤い血が滴り落ちていた。しかしそれでも毅然とした態度は変わってはいなかった。
「わかったな」
「閣下・・・・・・」
「そうだな・・・・・・シロッコに伝えよ」
部下にさらに述べた。
「後は任せるとな。わかったな」
「はっ」
「大方最初からこうするつもりだったのだろう」
皆が船から降りる中で呟く。
「ならばくれてやる。それで満足ならばな」
ジャミトフのドゴスギアも沈んだ。脱出した者の中に彼の姿はなかった。彼は今野望の果てにその身を消した。しかし戦いはまだ終わらなかった。
「ふむ」
シロッコはジャミトフの最後の伝言をレイとの戦闘の中で聞いていた。
「そうか。閣下が」
「どうされますか?」
「謹んでお受けしよう」
そう報告してきた若い将校に答えた。モニターを通しての話
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