暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンラインーツインズー
SAO編−白百合の刃−
SAO3-隠れボスという存在
[1/10]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 五十ニ層『フリーダムズ』
 電気街のようなアルゲードやお嬢様の花園のセルムブルグと比べると、フリーダムズは地味な部類だ。良く言えば、広大すぎるお庭のようなイメージのある層だ。アインクラッドで最も人口の少ないフロアの一つで面積もそこそこ広く、主街区も小さな村の規模。あとは果てしなくどこまでも続く草原と奥まで流れる川のシンプルな地形。フィールドにモンスターは出現しないが、その分、迷宮区に出てくるモンスターがとにかく多かった印象を持っていた。

「もの好きよね……ここの層何もないじゃない」
「何もないところがいいのよ。貴女みたいな動いているだけのバカにはわからなくて当然よ」
「動いているバカってどういうことよ」
「そのまんまの意味よ」
「……それ、バカじゃん」
「そう、バカよ」
「バカバカ言うな」
 
 転移門から真っ直ぐ歩いていくと、小型で飾りつけのないシンプルな一階建てのホワイトハウスが見えてきた。
 建物が少ないから、遠くからでもすぐに見つけらるのは良いところなのかな? 本当になにもないから見つけやすい。

「ドウセツの家に到着」
「早く入りなさい」
「あ、うん。わかった」

 ドウセツに続いて、家の中に入る。アスナの家ほどではないが、広いリビング兼ダイニング、必要以上置いてなく白と黒を統一した飾りつけのないシンプルな部屋だった。シンプル故に、高級感かつ清潔感が良さそうな雰囲気を漂わせている。欠点があるとすれば、あんまり女子らしくはないけど。

「お茶は飲んで来たからいらないよね?」
「あ、うん。いらない」

 私は後に続くようにソファーに座った。

「とりあえず、そうね……久しぶりね、くたばってなくて何よりだわ」
「それは……心配しているの?」
「心配じゃないわ、褒め言葉よ。ありがたいと思いなさい」

 どうせなら、もっともらしい褒め言葉がほしいです。そんな淡々と言われても、受け入れることはできませんって。

「貴女の場合、死なれては困るのよ」

 こ、これは……氷のお姫様の珍しいデレ!?

「戦力が下がるのはいろいろと勿体ないから。せめて百層までは生き残りなさい」

 デレの微塵もなかったドウセツに逆に惚れそうです、はい。
 しかし、相変わらず変わっていないわね。訳あって二人で行動してきた時も、常に淡々でめちゃくちゃなことを言うし、変にマイペースだからいろいろと困ったことが多かったわ。でも、これで嫌な人じゃないのが、なんか質悪いっていうか、らしいというか、流石だと言いたいな。美少女だから許されるのかね。
 まぁ、前置きはここまでにして本題でも入ろうかな。

「んで、ドウセツ。私を招待した理由話してくれない?」

 彼女が本当は良い性格なだけで私を家に招待するような人で
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ