暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンラインーツインズー
SAO編−白百合の刃−
SAO3-隠れボスという存在
[9/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
してくる。私はとくにスキルを使わず、受け止める形で弾くように防ぐ。

「っ!」

 キンッと金属がぶつかり合う音が響き、火花が散る。予想以上の威力に隙を大きく作ってしまう。

「もらった!」
 
 勝利の確信をしたストロングス。狂喜の色が浮かび、『トゥーレ・トゥワポル』と言う、風を切るような効果音と共に大木を切り倒すかのような、水平重攻撃。横に大きく振るわりに出だしが早いが、技後の隙が大きすぎるのが欠点。
 でも、この状況で大きく隙を作ってしまった私に欠点を恐れる心配は皆無。
 だけど。
 それが、私にとっての“好都合”であった。
 大きく隙を作ったと言うことは、止まっている的のようなもの。やられる運命である。
 しかも相手の技は技後に隙を作るが、初動が早く威力が高い。当たったら負け。
 そんな絶望的な状況から救出するように、私は“自然”と“簡単”に妖精が舞踊るように、斧が当たる範囲内から回避。

「なっ――――」

 スローモーションのように相手の動きが遅くなる感じがする。勝てるはずなのに逆に大きな隙を作ってしまい、私に大逆転のチャンスを与えられた瞬間の流れはもう決まっている。その隙を私は確実にとらえ、見逃さなかった。
 カタナスキル、『旋車(せんしゃ)』カタナを水平に360度に払い斬る。隙ができたストロングスは、避けることもできず、モロに喰らった。そして彼は後方へと傾き地面に倒れた。
 その直後、開始の時と同じ位置にデュエル終了と勝者の名を告げる紫色の文字列がフラッシュした。

「ふぅ……」

 クルクルっとカタナを回して、左腰の鞘に修めて一息ついた。

「バ、バカな……な、何だ、あの動き……!」

 驚愕……と言うより、ストロングスは状況が理解出来ない様子。立ち上がることなく、プルプルと震え同じことを呟き返す。
 そりゃそうよね。
 勝てるはずの試合が、数秒間で負けたんだから。カウンターもできないと確信していたっぽいしね。 
 それを作ったのは私でもあるんだけどね。悪いね、ストロングス。

「さ、行きましょう。負け犬なんか放っておきましょう」
「えっ、ちょっと!」

 唯一の観客であったドウセツはひと足早く、ここから立ち去ろうとしていたので、慌ててついて行く。


「見事ね。貴女の回避は相変わらず異常に強い。一体どうしたらあんな風に避けられるのかしら?」
「……どうだろうね。人を試すような人に教えません」

 きっかけはあるにはある。
 私がソロで戦い抜く為には、筋力を鍛えることも敏捷力を鍛えることじゃなく、どんな技も当たらなければ勝ち続ける回避力を私は鍛えた。その成果もあってか、私は一回だけ絶対に回避するスキルを身につけられた。
 その回避力を使って、私は最大
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ