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SAO編−白百合の刃−
SAO3-隠れボスという存在
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?」
「あんたが言うなよ! あんたが! オブラートの欠片もない人が言われると腹が立つし、何よりも私に押しつけやがって……!」
「実際そう思っているでしょ?」
「思ってないって!」
「貴様ァ!!」
「なんで、あんたは憎き相手の言葉を信じるのよ!」
「黙れ! 貴様のような雑魚プレイヤーが」
御託(ごたく)はいいわよ、雑魚……って、キリカが言っているわ」
「ドウセツ!」

 言ってないし、思ってもいないし! これ以上、損ばかり起こそうとしないで! ストロングスも一度落ち着いて良く考えようよ。憎き相手の言葉を信用しすぎるから、バカにされるんだって気づいてよ。
 そんな私の思いは虚しく、目の前には半透明のシステムメッセージが出現する。
 

『ストロングスから1VS1デュエルを申し込まれました。受諾(じゅだく)しますか?』

 無表情に発光する文字の下に、Yes/Noのボタンといくつかのオプション。

「頑張りなさい」

 せめて笑顔が欲しいところを、クールな表情で淡々な声色で励まされた。

「わかったよ、もう……」

 私は誓いとして、いつか仕返しすることを誓った。仕方ないのでドウセツの変わりに受けさせてもらおう。
 Yesボタンに触れ、オプションの中から『初撃決着モード』を選択し、メッセージは『ストロングスとの1VS1デュエルを受諾しました』と変化、その下で六十秒のカウントダウンが開始される。ゼロになった瞬間、私とストロングスの間では街区でのHP保護が消滅し、勝敗が決するまで打ち合うことになる。
 私はまず、ドウセツの家から離れて、五メートルほどの距離を取って向き合った。
『初撃決着モード』は最初に強攻撃をヒットさせるか、相手のHPを半減させたほうが勝率する。
 ストロングスの斧は高級感漂うおしゃれな銀色の斧を中段構え、剣道ならポピュラーな構え方。対する私の場合、左腰の鞘から片刃剣に似ているカタナを取り出し左手に添えて、体制の向きをちょっと右斜めに構える。
 そしてカウントは一桁となり、5…4…3…2…1……。
 私達の間の空間に、紫色の閃光を伴い『DUEL』の文字が弾く。

「うおおおおおおおおおお!!」

 ストロングスは雄叫びを挙げるように猛然と地面を蹴り上げ動き出した。
 初動は両手斧の中段ダッシュ技、『ランドライルド』防いでも武器を弾く力を持つ厄介な技。
 彼はドウセツにバカにされる人だけではないか。それもそうか、なにせ最強ギルドの一員だから弱いわけないか、メンタルとかは弱いけど……。
 私の力では弾くのに背一杯。その隙で大技を食らったら確実に私の負けだ。
 だけど、だからこそ私はあえて防ぐ。
 振りかぶると思っていたら、振り上げて黄色のエフェクト光を発しながら攻撃を
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