SAO編−白百合の刃−
SAO3-隠れボスという存在
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ぇ、こっち向い」
「黙って寝なさい」
「はい、すみません……」
一日を終え、明日の日差しが来るまで瞳を閉じ眠りについ……た、わけでもなかった。
「…………」
単純に眠れないのである。寝返りすれば寝られるかなと思いつつも、ドウセツもいるし狭いし……。元々、ドウセツの一人暮らしなんだし、普段ならシングルベッドに二人一緒なんてしないだろう。それでもドウセツは誘ってくれたんだ。文句は言えないわね。むちゃくちゃなことは流石に断ろう。
しかし、本当に眠れない……。
「ドウセツ?」
「…………」
「起きてる?」
「……寝ている」
返って来たので、間違いなく起きている。けど、その返事は「話しかけるな」と言う意味合いだろう。けど、起きているなら話かけてもいいよね。ドウセツも眠れないなら、話し相手は必要だろう。
「眠れないの?」
「そうね。誰かさんのせいで」
「迷惑だった?」
「少々……」
「そっか……。あーあ、ボタン一つで寝られる機能とかないんだろうね」
「その変わり、『強制起床アラーム』があるじゃない。何でもシステムに頼るなってことでしょうね」
指定した時間になるとプレイヤーを任意の音楽で無理矢理目覚めさせてくれる。絶対に寝過ごすことはないけど二度寝は可能。
「もう寝なさい」
「ま、待ってよ。ほら夜はガールズトーク」
「くだらないし、興味ない」
そんなにバッサリ斬り捨てなくても……。頃の女の子だから、そう言うのは少し興味持ってよ。
「おやすみ」
「あ、待ってよ。初めてのガールズトークを」
「おやすみ」
拒絶の一言だった。
「……おやすみ」
もうおとなしく寝ましょう。目を閉じて心を無にすれば寝られるはず。
そう言えばいつぶりだろう。誰かと一緒に、同じベッドで眠るのは久々だな。安心するし、心地よい。だからこそ、今後なにがあった時に、この温もりが奪われるのが恐くなる時がある。急に冷めてしまった時の怖さを私は知っている。
でも、冷めてしまったら縮こまらないほうがいい。恐怖に負けても前に進んだほうがいい。恐れてもいいけど、逃げないで進もう。
そうやって生き続けていけば、きっと良いことだってある。生きている限り、なんとかなるはずなんだから……。
●
そしていつの間にか、朝はやってきた。
良く寝たと思って、起き始めると、ドウセツはすでにキッチンで料理をしていた。
朝飯はスクランブルエッグとトースト。アスナより熟年度はないとは言っていたけど、ふわふわとしていて甘さもあったスクランブルエッグは美味しく、最高の朝食の幸福を味わった。もちろんお世辞でも何でもない。素直な感想を言ったら、うざいと言われた。酷い。
朝食を終えて、七十四層攻略
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