SAO編−白百合の刃−
SAO3-隠れボスという存在
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ト地点付近で隠れていた鬼が見つからないってことあるよね」
「知らない」
「いや、そこは賛同してよ」
子供の頃は一度はやったことあるでしょ。でも、まさか萱場晶彦がかくれんぼの例えを使っているかもしれないってことか。確かに、そう考えれば見つかる可能性が意外に低くなる。誰もプレイヤーがボスだなんて、思ってもいないだろう。だからこそ磨きがかかる。兄もアスナも、隠れボスのこと忘れていれば思いもしないことなんだろうな。
「ドウセツが言ったことはわかったよ」
「本当? 貴女アホだから三十回ぐらい言わないとわからないでしょ?」
「一回で十分です!」
プイッと顔をそむけても、お構いなしに話を続けてくる。
「まだ、隠れボスをどんな方法で対決になるのかはわからない。でも、隠れボスのことはちゃんと脳に埋めつけなさい。“遠くにいて近くにいる人”こそが、隠れボスの可能性がある」
遠くにいて近くにいる人か……。視線をドウセツに向けてジーっと見つめる。不愉快に思ったドウセツは冷たい声色を出した。
「何なの?」
「いや、もしかしたら……隠れボスはドウセツなんかじゃないかと……」
「…………そう」
「だって、ほら、急に私に教えたりさ、家にお持ち帰りとかされたりとかさって、冗談です、冗談ですから!」
冗談だから、背筋が凍るような視線で見つめないでください。
「ねぇ……」
「は、はい!」
「死にたいの?」
「すみませんでした!」
ものすごい殺気と修羅と凍てつく氷の温度を感じた。それはある意味ボス戦よりも恐怖に締め付けられて、とても恐ろしいと思った。
私は誠意を込めて土下座すると、許してくれたのか罵倒はせず話を変えてくれた。
「貴女を連れてきたのは、単純に流れで協力し合うことになったから伝えただけ。無駄じゃないことではないしね」
解釈すると、私とドウセツと一緒にパーティーで攻略して行ってもいいが。隠れボスを探す、または隠れボスを倒すことも協力しろってことになるよね? そうだとしても、断る理由はない。
私にだって、早めに現実世界に帰っていろいろとやらなければいけないことがある。けど焦らず進んで行こう。自暴自棄になったところで辛くなるだけだし、焦ったら寿命を縮めるだけだ。
「そうそう。隠れボスのことは話したけど、もうすぐ次の層に攻略できるから普通に攻略するわよ」
「わかった」
「そっ……」っと、冷淡な声色で呟き立ち上がって、そのまま窓際まで歩いていく。
「もう寝るけど、風呂とかシャワーとかいらないよね?」
ゲーム内では風呂入ったりシャワー浴びたり着替えたりする必要ない。と言うかゲーム内では風呂そのままを再現するには至っていないようだ。今は慣れたけど、初期の頃は絶望した覚え
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