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SAO編−白百合の刃−
SAO3-隠れボスという存在
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「そう、隠れボスの存在よ。貴女も思ったことあって、無理だとわかり、忘れようとしていたでしょ?」
「……確かに、隠しボスのことを気にしていたほとんどのプレイヤーは、隠れボスは『ダンジョンの裏ルート』とか『ボス倒した後にいるとか』ありがちなことを思って探ったりはした。でも、それを全て裏切るように隠れボスはいなかったし、隠れルートも存在しなかった」

 おまけに、情報屋も隠れボスのことは全く掴むことができずにいた。しかも情報屋も手に入れない情報を私達は持ってはいないし、手に入れることもできなかった。こういうのはNPCのフラグから隠しボスへと繋がるようにできてはいるはずだ。クエストもそういう風にできている。けれど隠しボズのフラグというフラグがどんなものかなんて誰もわからなかった。それはつまり、隠れボスのフラグといものがないってことにもなってしまう。もはや宝くじの一等を当てるような難易度である隠しボス討伐は無理だと諦め、隠れボスという存在を消すように忘れていた。一生分を遣うような幸運で隠しボスでいっきに現実世界へ帰るよりも、地道に一層ずつ攻略して百層を目指したほうが良いに決まっているようなものだ。当然の結果かもしれない。

「じゃあ、ドウセツは私達が無駄だと忘れされていた隠れボスを今でも探しているの?」
「そうね」
「でも、情報もフラグもないってのはみんな知っているじゃない? それで忘れていたんだしさ。それなのに、どうやって隠れボスを探しているの?」
「それでも探すことはできるわ」
「なに? あてずっぽう?」
「なにも考えずに行動しているわけじゃないわよ。やっぱりバカね」
「バカをつけ足すな」

 と言うか、私がバカなことずっと思っていたよね。酷い。

「そもそもの話。萱場晶彦は隠れボズがモンスターや、フロアボスとは言ってないじゃない」
「でも隠れボズは確かに……って、モンスターじゃないってこと!?」
「そうね、考えるとしたら私達と同じ人。しかも、プレイヤーとして紛れ込んでいる可能性だってあるわ。」
「なっ……!」

 落ち着いた名探偵ぶりのドウセツの推測に、驚きを隠せずにはいられなかった。何故なら、萱場晶彦のせいで私達プレイヤーはゲームの世界に閉じ込められた被害者なんだ。あの中に隠れボズが紛れているなんて誰も思わないだろう。

「で、でもさ……どうして紛れているって推測できるの?」
「それはわかっていることでしょ? 茅場晶彦は隠れボスは“モンスター”であるとは言っていない。心理的に考えるなら、思いつきそうにないことやってくるはずよ。それこそ、人の盲点に隠してこそ、隠れボスに磨きがかかる。より遠くに隠すより、あえて身近なところに隠したほうが以外に見つからない。推測にすぎないけどね」
「あー確かに。かくれんぼで、スター
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