絶望の淵へと落ちろ
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んとか―――」
「絶対防御、ね。あんな紙くずに頼っているようならまだまだだな」
「なんですって?」
その隙をついて腕を振ってイスをぶつけようとするが、それはせずにその場から跳躍した。
―――グサッ
(いや、今の音はおかしい)
そう思いながら足元を見ると、そこには出席簿が刺さっていた。
「―――色々と言いたいが、まずはそこまでだ」
開きっぱなしのドアから織斑千冬と姉さんが乱入した。
■■■
わからない。ますますわからない。
「束様………」
「あ、おかえりくーちゃん」
「すみません、束様……」
「いいよいいよ。それで、白式と紅椿の具合は?」
「はい。どちらも装甲が所々剥がれています。ですが、修復には問題はないかと」
「……そう」
束はキーボードを操作して以前襲わせた無人機とディアンルグの映像、そして今日の大型ビーム砲《メテオ》の映像を見比べる。どちらもダメージが酷く、前者の方は光線を転移させて無人機を一掃している。しかもワンオフ・アビリティーを使わずに。そしてディアンルグは二つもワンオフ・アビリティーを持っている。
「ねぇ、くーちゃん」
「なんでしょう」
「……今日のことも見てきたよね。あのゴミはどうだった?」
つい興味本位でそう聞いた。
「後半ですが、箒様に向ける目が以前に束様を向けていた目にそっくりでした」
「………それで、くーちゃんからしてあの男が箒ちゃんを殺そうとすると思う?」
「それは判別できません。以前ならないとは言えるのですが、おそらく先月辺りから不安定となってきていますので」
先月。それはあの邪魔な男を殺そうとして砲撃したが失敗した月。そして同時にあの白いISを消そうとした月でもある。
結局、コアを介して調べたがあの白いISについてはわからなかった。それ故に彼と白いISについて謎が深まるばかりだった。
(とにかく、箒ちゃんやいっくん、何よりもちーちゃんのために頑張らないとね)
そう思い、彼女は調べ始めた。
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