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Fate/stay night -the last fencer-
第一部
出会いし運命の少女
運命の夜 ─舞い降りる奇跡─
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この場所には霊脈が走っている。
というより、冬木市自体にいくつかの霊脈が存在しているのだ。
それを知っていたからこその作戦である。
「
know Name wise
(
其は我が名を識るもの
)
」
ここに至るまでに流した多量の血液。
公園の中央部を囲むように外円点に六箇所、内円点に六箇所の、自身の血で作り上げた魔力溜まりを解放する。
「
set grave Origins Name
(
ならばその真名を世界に刻め
)
」
六芒星、ヘキサグラムを象る、己が血で描いた魔血方陣。
儀礼呪法など比較にもならない、聖遺物に秘められた概念魔術の極大解放。
「
Lugh, bestow bless……
(
陽神よ、汝が光賜らば……
)
Lugh, eternal zero……
(
我その至宝、久遠の鎖に繋ぎ止めん……
)
」
ここで局面を打開できなければ、俺にはもう本当に打つ手がない。
黒守に伝わりし600年の秘奥よ──────
──────ここに奇跡を起こしてくれ。
おまえが600年もの間、黒守を見守ってきたというのなら。
一度くらい、俺のことだって、助けてくれてもいいだろう?
「
Falias Liath Fail
(
北に運命の石を
)
,
Findias Claiomh Solais
(
東に白銀の剣を
)
.
Gorias Ibur Brionac
(
西に灼熱の槍を
)
,
Murias Dagda
(
南に再生の大釜を
)
」
違う。俺は俺の力で生き抜く。
自分自身の手で奇跡を起こしてみせる。
おまえはその手助けをしてくれりゃあいい。
さあ──────それじゃあ始めようか。
「
Tuatha De Danann Mystic Diviner
(
我が系譜はダーナの御霊を汲む者なり
)
!!」
詠唱終了と同時に、極光が公園を覆った。
魔術を発動させた俺自身目を開けていられないくらいの強烈な閃光。
儀式完了によって呪縛が解かれたあいつは、この光に警戒して一気に距離を取った。
「ど、どうなった……?」
秘められた概念を解放する黒守の魔術。
攻性魔術が発動したか? 防護魔術が備わったのか?
何であろうと頼むから、俺を救うものであってくれ。
「……………………」
光の中心部を睨み続ける大蛇。
徐々に閃光は収まっていき、周囲が淡い灯光に包まれだす。
そうして、その光の中から現れたものは。
紫紺の外套を身に纏う、儚げな銀色の少女だった。
「へ……?」
俺自身、驚きを隠せ
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