第4章 聖痕
第39話 UMA登場?
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し方で。
そして、この瞬間に先ほどの答えが示されたと思います。彼女の瞳は、未だ未来を見続けている。
そう。確かに、彼女の父親の死の真相には辿り着きましたが、その元凶に辿り着いた訳では有りません。
そして、おそらく彼女の言った、全てが解決する、と言う言葉は、自らの父親の事や、母親の事だけを言った訳ではないとも思います。
少し、俺の右手首を見つめてから、そう告げて来ましたから。
【そうか。なら、これから先も、宜しく頼むな】
元々、俺と彼女の関係は対等。使い魔だからと言って、一方的に使役される関係でもければ、彼女も一方的に庇護される関係でもない。
俺の言葉に、少し首肯いて答えるタバサ。その表情は普段通り冷静そのもの。
但し、彼女が発している雰囲気は……。
☆★☆★☆
「へぇ、意外に大きな街やな」
現在、六月 、第二週、オセルの曜日。
場所は……。
大通りを行き交う人々を見つめながら、そう右横を歩み続ける蒼き少女に話し掛けた。
道端には露天が並び、鮮やかな色彩の異国風の果実がトコロ狭しと並べられ、肉屋の店先に吊るされた巨大な肉の塊から、直接切り取られた肉の量り売りが為されている。
少なくとも、店の軒先に巨大な肉の塊がぶら下げられている光景など、日本では目にする事は出来ないですから、貴重な経験をしているとは思います。
ただ、衛生的に問題がないかと問われると、……と言う感じなのですが。
二十一世紀の世界からやって来た俺の目から見ると、なのですが。
「この街では、スヴェルの夜から三日間、市が立つ」
トレード・マークと成っている自らの身長よりも大きな魔術師の杖と、魔術師の証のマントの御蔭で人波に呑まれる事も無く、人の溢れている大通りを俺の右側で歩んでいるタバサが、彼女に相応しい言葉使いでそう教えてくれた。
ただ、彼女の小さな声が、何故か、人々の喧騒に包まれているこの場所でも、俺には、はっきりと聞こえているのですが。
ここは、ガリア領、ワラキア侯爵ラドゥ・ポエナリ公の治めるベレイトと言う街。その、ガリアの東の辺境と言う地域に、俺とタバサはやって来ています。
……って言うか、この街はおそらく、地球世界のブカレストに当たる街だとは思うのですが。
尚、タバサから受けた説明に因ると、エルフとの国境に近い地域性から、この地には強力な護衛騎士団が駐屯していて、辺境とは言え治安も有る程度は安定して居り、そして、このベレイトと言う街自体に有力な鉱物が有る為に、多くの商人や、それに付随する者達が集まって来て居て、非常に活気の溢れる裕福な街と成っているらしいです。
まして、この街の別名は、小リ
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