第52話 復讐の3号
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「我々が殺したのだよ」
「!!!」
背後から声がした。振り返ると先ほどのスーツの男達と老人が居た。周りをすっかり取り囲まれていた。逃げ道はない。
「貴方達は一体何者ですか?」
「答える必要はない。風見志郎は何処に居る? 素直に答えれば命だけは助けてやらんこともないぞ!」
老人が杖を突き出してフェイトに尋ねる。
「教えて下さい。何故この人達を殺したんですか? 貴方達は一体何者なんですか?」
「質問しているのはこっちだ! さっさと答えろ!」
老人の声に苛立ちが感じられた。相等短気な老人なのだろう。杖がプルプル震えている。が、そんな老人を前にフェイトは毅然とした態度を取っていた。
「知りません。それに知っていたとしても、そんな風に物を尋ねる人に教えたくありません」
「この小娘が! 答えたくないと言うのであれば力尽くででも聞き出してやる! ファイヤァァァァ!」
老人が叫ぶ。するとその姿が一変し、赤いイカの怪人へと変貌した。その周囲の若者達も皆黒い戦闘服を身に纏った戦闘員へと変貌する。
「怪人!?」
「その通り。俺はデストロン怪人のイカファイヤーよ! 風見志郎抹殺の命を受けてこうして探し回っていた。其処へ同じように風見志郎を探している貴様を見つけたので後をつけたのさ」
「趣味悪いですね。そう言うのをこの星ではストーカーって言うんじゃないんですか?」
「お喋りは其処までだ。風見志郎の居場所を言え! さもないと黒こげにしてしまうぞ!」
イカファイヤーと戦闘員達がジリジリとフェイトに迫る。フェイトが懐に手を伸ばす。その時であった。
「俺なら此処に居るぞ」
「何ぃぃっ!」
「え?」
声がした。一同が向き直ると、其処には黒いジャケットを羽織った青年が立っていた。
「貴様、風見志郎!」
「あの人が、風見志郎」
イカファイヤーとフェイトが名前を言う。そんな中、志郎は飛翔しフェイトの前に降り立つ。
「デストロン怪人! 俺の前に姿を現したとは良い度胸だ!」
「ほざけ、我等デストロンの作戦を悉く妨害する風見志郎! 首領はお怒りだ。貴様を殺せとのご命令を俺は受けてきたのだ! 此処で朽ち果てるが良い! ファイヤァァァ!」
イカファイヤーが吼える。それに対し志郎は鼻で笑い出す。
「フン、そうかい。俺の名前も結構知れ渡ったようだな。だったら話が早い!」
そう言うなり志郎は構えた。両腕を突き出したその構えはかつて本郷と一文字の構えを合わせたような構えであった。
そしてその構えを取り志郎は叫ぶ。
「変身……ブイ、スリャァァ!」
叫んだ際に腰にダブルタイフーンを装着したベルトが現れる。二つの風車が高速で回転し志郎の全身にエネルギーが行き渡ってい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ