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スーパーヒーロー戦記
第48話 守護騎士
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だろう。はやてが二人に言う。だが、光太郎は答えられなかった。
 答えられる筈がない。とてもはやてが解決出来る問題じゃないのだ。その時、ふとなのはが口を開いた。

「はやてちゃん、はやてちゃんは怖いって思った事…ある?」
「ん? 何やいきなり。そりゃ私だって最初は一人は怖いって思った事もあったよ。でも要は慣れや慣れ。何時までも怖がってたら人生楽しくないやろ? 何時でもポジティブに行くのが私流なんや」
「そうなんだ…」
「なのはちゃん。何か怖い事でもあったん?」

 言葉は発さなかった。只、静かになのはは頷く。それも仕方ないとはやては思った。まだ自分もなのはも9歳。年的にはまだ子供の部類だ。怖い物があっても当然であろう。

「よっしゃ! ほなら今日はなのはちゃん私と一緒に寝よか。それなら怖い物もあらへんやろ?」
「え?」
「うん、決まりや! そうと決まったら早くご飯食べよ。折角のご飯が冷めてまうよ」
「そうだね。いただきます」

 何はともあれ三人は食事を開始した。何時戦いが起こるか分からない。今は腹に物を詰め込んでおく必要があった。
 食事を終え、体も洗い、一日の行いを全て終えた後、なのはははやての誘いを受けてはやての部屋で寝る事になった。
 はやての部屋に来るのはこれが始めてだった。部屋には本棚が設けられており沢山の本が並べられている。どれも分厚い本の小説ばかりだ。

「はやてちゃんって、小説が好きなんだね」
「まぁね。マンガも読むけど小説の方が長く読めるし」
「へ〜…ん?」

 ふと、なのはは本棚の中に一つ奇妙な本が置かれてるのを見た。黒い表札に金色で十字の装飾が施された小奇麗な本が鎖で開かないようにされている。

「はやてちゃん、あれは?」
「う〜ん、私もよぅ分からないんや。物心ついた頃にはあった奴やし」

 はやても分からない物らしい。それではそれを知る事は出来そうにない。

「それより早よ寝よぅや。夜更かしはお肌の敵やしな」
「あはは…うん」

 悩んでても仕方ない。今はとにかく寝る事にした。目を閉じて静かに体の力を抜く。
 やがて、静かに自分達の意識が体から抜けていく感覚に気づく。
 光太郎もまた一人寝ようとしていた。改造人間になったとは言え基本的生活に違いはない。物は食べるし寝る事も必要となる。
 だが、光太郎の脳裏には未だに晴れないモヤがあった。
 その為、光太郎が寝付くにはかなり時間を有したと言う。




     ***




 翌朝、はやては冷蔵庫を開ける。中は見事にすっからかんであった。

「ありゃりゃ。今まで一人やったから大して気にしてへんかったけんど。そろそろ買出しに行かなあかんなぁ…」

 一人冷蔵庫を見て呟くはやて。そうして
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