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Fate/stay night -the last fencer-
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どこまでも続く痛絶の循環。
「はぁっ、はぁ、は、うッぐ……!」
肉体を拘束する釘杭、嘔吐による内臓の損傷。
その苦しみもかなりのものだったが、俺にとっての最大の辛苦は別にあった。
両手首から肩にかけて移植される魔術刻印が、体を、心を、魂を侵蝕していく。
肩から先の感覚はすでに曖昧。それでいて脳に直接叩き込まれるような激痛。
肉を鋏でジョキジョキと切り刻み、心を研磨機でガリガリと削られていくかのよう。
「ハぁあっ、あ……ぐ、うッぁ…………ぁぁあああ!!」
どうせ感覚も残っていない両腕ならば、いっそここで切り落してしまいたい。
杭を打ち込むだなんて生易しいことをせず、切り落として移植してまた繋いで、切ってオトシテもどしテ継ギ接ぎだらけの腕にナッてモかまワナイから今すぐ解放シロ………………
痛みによって正気を失い、痛みによって正気を取り戻す、それの繰り返し。
主の状態など関係なく、両腕に刻まれたモノは俺を侵して、オレを冒シて、オれヲ犯しテ────ひたすらに蝕んでいく。
その過程で何度もフラッシュバックする誰かの記憶。
その工程で幾度となくブラックアウトする俺の意識。
俺に刻まれていく呪いとでも言うべきモノ。
あらゆる苦痛を伴ったその作業、79時間もの時間を費やして行われた移植のその結果。
最後の最後まで俺が自我を保っていられたのは、やはり曾祖父さんが最低限の保護を施していたからなのだろう。
魔術師の家系に代々伝わる秘奥にして、一族の後継としての証明。
人間としては最悪の負の遺産であり、魔術師としては至上の遺産だ。
見た目は青い刺青のようなもの。
初代から培われてきた全てが集約された、現代までのデータベース。先代らの魔術回路そのものであり、当代に託される黒守の集大成である。
俺に移植されたのは、先代である父が持つ全ての魔術刻印。
刻まれた者の補助的な役目を果たすそれは、同時に受け継いだ者の肉体に過度の負担を掛ける。
本来ならば第二次性徴までの間に段階的に移植するのが望ましいとされる。事実殆どの魔術師の家系はそうやって移植している。
肉体の成長に合わせてゆっくりと刻印を移して身体に慣らしていき、最終的には全ての魔術刻印を自身で制御できるようにさせる。
だからこそ俺の場合は、魔術刻印の移植としては異例、異常なやり方。
一子相伝であるその刻印は、本来は慎重に移植するべきものだ。
最終的には全てを移植するにしても、その過程で後継たる存在が自壊しては元も子もない。
魔術師にとって、自分たちは根源へと到達するための道具。
その考えに基づいた行動でも、それは決して自らを軽く見ていいという意味で
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