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Fate/stay night -the last fencer-
序章
プロローグ
PrologueT
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と奨学金を取れないからなんだが」
「そうなんですか。興味がないから知りませんでした」
「いやー。ほんっとストレートに物を言うお嬢だねー」
ここまで直球な発言をする人間はそうはいない。
だが学園での凛の姿は猫被りだと知っているので気にしない。
しばらくは黙々と昼食をとっていたが、俺は最近気になっていたことを彼女に聞いてみることにした。
魔術師でありこの土地の管理者である凛なら、何か知っているかもしれないと思ったからだ。
「なぁ凛、最近町の空気が不穏な感じしないか?」
「え? さぁ、私には分かりませんけど」
いつまで猫被りの態度を続けるのかと一瞬思ったが、まぁ気にしないことにしよう。
「こうさ、場所によってはピリピリしてるっていうか。俺的な表現で申し訳ないんだが、試合とか喧嘩の直前みたいな緊張感っていうか」
「…………喧嘩などとは無縁なのでよくわかりませんが、そんな風には感じませんね」
いつも毅然としている彼女にしては、返事に間があった。
凛は現在町を包んでいる不穏な空気に関して、何か知っているのだろう。
クラスメイトに何気なく話題を振ってみても手応えはなかったあたり、魔術師側に関係することなのかもしれない。
曲がりなりにも魔術師ではあるので、その辺りには敏感だ。
ここの土地を狙って、外の魔術師でも襲来したのだろうか。
「それにしても、何故そんなことを?」
「ん? 単純にそう感じるっていうのと、最近このペンダントが曇ってきてるからな」
制服の内からゴソゴソと、宝石が填め込まれたペンダントを取り出す。
いつも首からかけているが、普段は見えないように制服の下に隠している。
派手なアクセサリーは校則違反なのだが、俺にとってこれはお守りであり、両親や曾祖父の形見でもある。
よっぽどのことがない限り、肌身離さず持っていたいものなのだ。
「これ、結構イイお守りでな。何か不吉なことがある時は、煌きが曇り出すんだよ」
「へぇ…………っ!?」
「ぅえッ!?」
急にペンダントに手を伸ばし、人様の首ごと引っ張り上げる凛さま。
そのアイドルにあるまじき蛮行。見たいのならそう言えば貸しもするのに、こうも突然では反応できない。
そして今なお絞められ続ける俺の首は、ギリギリと悲鳴を上げております。
「ちょ、これどこで手に入れたの!?」
「こ、これは、曾爺さんの形見で…………財産以外に俺に残してくれた、唯一の物だ。だからあんまり、手荒には扱わないでもらえるか?」
「え、あ、ご、ごめん!?」
「っ……ふう。何だよ、宝石に興味あるのか? けど、そこまで必死になることじゃないだろ」
それっぽく聞き返してはいるが、何故彼女がこんなにも
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